10-02-24 うはうは讃岐うどんツアー(香川県)

話の発端は、2009年の暮れのこと。
携帯電話がうるさく鳴るので、取り上げてみると、、、ディスプレイには”かずねぇ”という表示がっ!(身震い)
恐る恐る出てみると、受話口からあの独特な声が聞こえてきた!  思わず携帯を耳から1cm遠ざける隊長 (^;^)
かずねぇ「もしもーし! たいちょー?」
隊長「あ、もしもし。かずねぇ?」
かずねぇ「元気ぃー?今だいじょうぶぅ?」
耳からさらにもう1cm遠ざける隊長 (^;^)
かずねぇ「あんなぁ、今○○で、さっきまで□□だったのよ。 それで、なんやかんやで、かくかくしかじかでねぇ。」
(あたり障りのない世間話から入るところがウマい。。。)
隊長「ふぅ〜ん、楽しそうだね。」
かずねぇ「それでなぁ、隊長にちょっと頼みたいことがあんねん。」
隊長「(ビクッ!) なんや?なんや? かずねぇからこうかしこまってお願いされると
    相手が相手だけに、非常に恐ろしいではないかっ! いったい何を頼まれるのだろう?」
かずねぇ「今度なぁ、私とイシタさんとリカさんで讃岐うどんを食べに行きたいねんけど、たいちょー、うどん屋へ案内してくれへん?」
隊長「なんだ、そんなことか?(ホッと胸をなで下ろす)  オレはまた”金かしてくれへん?”とか、
    ”老後のめんどう見てくれへん?”とか言われるのかと思ってドキドキしたじゃないか! 案内するくらいなら大丈夫だよ。(^;^)」
かずねぇ「よかったぁー! ありがとう!  でな、行く日はもう決まってんねん。 2月24日の水曜日、平日やねんけどいいよね?
      たいちょー会社休めるやろ? どうせたいした仕事してないんやから休めるやろ?」
隊長「平日ねぇ。。。」 (このたたみかけるような話術、さすがカズねぇ。。。)
かずねぇ「かわいい隊員の頼み、聞いてくれるよねぇ?」
隊長「かわいい、、ねぇ。。。」 (こういうのを”ウルかわいい”とでも言うのだろうか。。。)
かずねぇ「(受話器の向こうでゴソゴソ言ってる) ちょっとアンタからもお願いしぃ!」
けいにぃ「あっ、たいちょー! すみませんねぇ。 そういうことなんで、ひとつよろしく頼みますわ。
      私は重職に就いており、隊長と違って仕事を休めないのでその日は行けませんが。。。」
隊長「あ、はいはい。大丈夫ですよ!ちゃんと有給届け出しておきますから。 どうせ私はたいした仕事をしてませんから。(涙)」

という訳で、”うはうは讃岐うどんツアー”を実施する運びとなりました。
しかし”ケイにぃが来れない”というのは痛いなぁー。あのカズねぇが暴走し始めたら、いったい誰が制止できるというのだろうか。。。(汗)
そんな一抹の不安を抱えたまま、月日はあっという間に流れ去った。。。

平日に訪れるため、”名の売れている店”に行ったとしても、そう長く待たされることはないだろうが
それでも少しは並ばなければならないかもしれない。
3人には、できるだけ多くの店をまわり色んな食べ方を楽しんでもらいたい。そう思った隊長は要点を以下のように絞り計画を立ててみた。
●行列のできそうな店は1つくらいに留める。
●あちこち行き来する移動時間が勿体無いので、地域を絞り込んで店を選ぶ。
●各店の立地場所と開店時間を照らし合わせ、効率的な廻り順にする。

そういう訳で、まず隊長は”関西3人組”がどの橋を渡ってくるのかを問うた。
すると「瀬戸大橋から入国する」ということだったので、その方面からスムーズに廻るプランを立てることにした。
(ちなみに明石海峡大橋からやって来る場合のプランも後で立ててみた ^;^)
それに今回はうどん屋めぐりの他にも”こんぴら参り”観光を含めるので、それに適したルートを考えた。
しかし同じような形態の店ばかり行ってもつまらないかもしれないので、店の特色が重ならないような店選びをした。

こうして”第一回うはうは讃岐うどんツアー”の行程も決まり、当日の朝を迎えたのだった。。。

坂出北インターを下りたあたりで3人と待ち合わせ。
朝10:50。 隊長が待ち合わせ場所に到着すると、すでに着いていた3人が車から降りてきた。
そこには相変わらず大音量のかずねぇと、相変わらず温和な笑顔のイシタさんと、
誰かさんとは違い初対面で恥じらいを忘れないリカさんの笑顔があった。
いつもの状況(カヌーツーリング)とは違うのと、初対面の方も居るのとで少し緊張した隊長でしたが
あいさつもそこそこに済ませ、3人を隊長車へと押し込んだ。

こういう時、ラブワゴンなら、その先に待っているのは”みずみずしい男女の出会い”だが
この隊長車の行く先に待っているのは”みずみずしいうどんとの出会い”だ! 言うならば「粉ワゴン」といったところか。。。
コナワゴンに乗り込んだ3人はこのあと、運転手の隊長にすべてをまかせるしかなかった。
(こんな優柔不断な運転手に任せて、本当に大丈夫なのだろうか???)

待ち合わせ場所から移動すること5分後。。。  細い道に入ったところの某場所でコナワゴンは停まった。
思わず辺りを見回す3人。 しかしうどん屋はどこにも見当たらない。。。
かずねぇ「えっ、ここどこ? うどん屋さんは?」
隊長「今から行くうどん屋さんの駐車場はよく知らないのでここから歩きます!」と言い何のへんてつもない街なかの細道を歩き出す隊長。
そのあとを付いていくしかない3人。
「ホンマに大丈夫なんか?この運転手。 さっきも来る途中、道間違えてたようだし。 ホンマにうどん屋へ連れて行ってもらえるのか?」
その表情は不安げだった。。。

歩きながら隊長は、ふと思い出したように3人の方へ振り返った。
隊長「一概に”讃岐うどん”と言っても、店により太麺だったり細麺だったり、舌触りが滑らかなものもあれば粉々しいものもあります。
    だし汁も微妙に違うし、食べ方もさまざまです。 だから細麺好きの人にとっては、太麺の店が案外だなと思うだろうし
    その逆もまたしかりです。 でも、それでいいんです!  人それぞれ好みが違いますから。(^;^)
    今日も何軒かのうどんを食べますが、”私はこの店が良かった”とか
    ”私にはこの店の食べ方が合っている”という感想をどんどん言って下さい。」

隊長にとっては、そう言ってくれる方が”誰がどういうタイプのうどんが好みなのか?”ということが解るので嬉しいのです。
その人の好みが解れば、次回からはそのタイプの店へ案内すればいいだけだからね。(^;^)
しかしメニュー(食べ方)によってもその店の印象が大きく左右されるので、一回で判断するというのもなかなか難しいところではあります。
たとえば「この店では温かいうどんを食べた方が自分には合っているなぁ。冷たいのはちょっと硬く感じてしまうなぁ。」という場合があり
逆もまたしかりだからです。 ゆえに県外から来る人達には一度ならず二度・三度と足を運んで頂いて
いろんなうどん屋で、いろんな食べ方を試してもらいたい。(^;^)
さて、歩き始めて1分も経たぬところで、今までまっすぐ歩いていた隊長が
急に足を止め、奥まった所へと入って行った。。。
3人もそのあとへ付いていったが、5歩も進まぬところで立ち止まった。
隊長「ここだね。」
そこには古びたサッシの玄関口しかなかった。
その建物を見渡した3人は「えっ!?」と絶句。。。
(汚い建物があるだけやん?とでも言いたげ)
が、”うどん営業時間”という張り紙を見つけた3人は
すぐに気を取り戻したようだった。。。(^;^)

<一軒目:上原製麺所(坂出市室町)の巻き>
朝11:00。
この入口のサッシ、どっちから開ければええねん?と戸惑いつつ
ガラガラ〜と開けてみると、そこは薄暗ぁ〜い空間で
テーブル・イス・業務用冷蔵庫が置いてあった。
うどんの製造は早朝に終えているらしく
部屋の片隅で”大きなうどん製造機”が静かに鎮座していた。。。

業務用冷蔵庫には手書きのうどんメニューと料金が張られており
その簡素な張り紙を見た3人は思わず口走った。
「やすっ!」 なんと、うどん小=120円。
朝・昼・晩メシの出費が少なくてすむぶん、貯蓄にまわせるのか?香川県民の一人当たりの貯蓄額は全国一位だそうだ!
全国で”一番面積が小さい”だけの県じゃないぞ!(^;^) でもこれは”一人当たり”というのがミソで、県民の貯蓄総額÷県民数だろう。
私を含めそんなに裕福な人ばかりではないところを見ると
これはただ貧富の差がデカい(わずかな人達がたくさん貯め込んでいる)ということかもしれない。
そのわずかな人達とは、、、最近大繁盛しまくっているうどん屋さん達だったりして。。。(^;^)

上原製麺所もついに通販を始めたようです。
コシがあるのを食べたいなら、茹で上げる前の”純生讃岐うどん(要冷蔵)”の方がオススメだが
これにはスープが付いていないのが残念!(なぜ茹で上げたあとの”ゆで包装麺”のようにスープをつけないのか?)
こうなってはもう両方買ってみるしかないのか!?(爆)  いえいえ、やはり現地で食べるのが一番おいしいのです。

隊長は幼少期以来この店には訪れておらず、大人になって初めての来店。
セルフなのは分かってはいるものの、この店の注文スタイルが分からない。。。
恐る恐る「うどん小」と言うと、店のおばちゃんは「ぬくいの?冷たいの?」と問うてきた。
隊長「ぬくいの。(温かいうどんという意味)」  おばちゃん「うしろの人は?」
振り返ると3人は一斉に「隊長と同じの!」と叫ぶので、隊長は「4人とも同じです。」とおばちゃんに告げた。

するとおばちゃんは、おもむろに”袋詰めされたうどん”の封を開けどんぶりに移し、そのどんぶりごとおいちゃんへと手渡した。
(ここはうどんの製造所なので、出来上がったうどんが袋詰めになっている。
 注文を受けるたびに、その袋を引きちぎってうどんを取り出すさまがじつに可笑しかった。^;^)

おいちゃんはそのうどんをテボへ入れ熱湯で温めると、またどんぶりに入れなおしおばちゃんへと手渡す。
するとおばちゃんは、寸胴の中で黄金に輝く温かいダシをどんぶりに満たした。
「はい、どうぞ。」と置かれた台には薬味が並べられている。 それをセルフサービスで、各自好きな分量ふりかける。
こうして出来上がったうどんを玄関口のテーブルへと運び、腰をすえるのだった。。。

4人とも揃ったところで「いっただっきまぁーす!」と言って箸を割る。
ズルズル〜、ズルズル〜。 みんな、時折り「うん。うん。」と頷きながら麺をすすっている。
「これが”うどん小”なのか?」というくらいに麺が入っている!
にも関わらず、イシタさんとカズねぇはあっという間に食べ終わり、隊長が油断している隙に2人はダシを飲み干してしまった!
慌てて隊長は彼らに忠告。 「このあとまだ何軒も廻るのに、飲み干して大丈夫? お腹、膨らむかもよー!(^;^)」
(もちろん隊長はダシ汁を余している)
それを聞いたリカさんはドキッ!とした表情でどんぶりを置いた。 どうやら彼女も飲み干さんばかりの勢いだったらしい。。。

しかしあとで3人の感想を聞いたところ、このダシが印象に残るほどウマかったらしく
リカさんなんかは「私もあのダシを飲み干しておけばよかった」と後悔したという。
どうやら隊長の忠告は余計だったようだ。 すまん、リカさん。。。(汗)

我々が食べている最中、近所の主婦が何人か出入りし”うどん玉”を買って帰った。
自宅で作ったダシをかけ、好きな薬味をのせ、自分の好きな食べ方を楽しむのだろう。
やはり香川県人にとって、うどんは身近な食べ物なのだ。

おじさん(店主)は、僕達があきらかに”うどんめぐりをしているのグループ”と見てとったらしく
「よかったら、これどうぞ。」と言って、同じ坂出市にあるうどん屋のマップを差し出してくれた。
さりげない気遣いと、その口調からは、店主の温かさがにじみ出ていた。。。

この店では、袋づめされたうどんであっても、完成して間もないものは美味しいんだなと気付かされた。
ということは、スーパーで売られている袋麺も、できたてはさぞかし美味かったんだろうな。。。

店を出て歩き始めると、3人の表情は明るさを増していた。
あの製麺所のたたずまい(雰囲気)が面白かったらしい。(^;^) そしてあのだし汁が、すんげぇー美味かったらしい。
3人は再びコナワゴンへと乗り込み、運転手の隊長は時計をチラリと見て、次の行き先を3人に委ねた。
隊長「次に行くうどん屋では、並ぶ(少し待つ)ことが予想されるので、こんぴら詣での前(午前中)に行けるうどん屋は
    恐らく次の1店まで、となるでしょう。 そこで、、、その1店を次の2つのうちから選択して下さい。」

(その1: 日の出製麺所)
この店は基本的に製麺業なので、立ち寄って食べることのできる時間が11:30〜12:30と制限されています。
営業日の”その1時間”しかやっていないうどん屋。

(その2: なかむらうどん飯山)
ここは昔、横の畑からネギを自分で取ってきて、自分で包丁で切ってうどんにかけるというセルフ形態が面白いと
有名になったうどん屋で、讃岐うどんの草分け的なお店。建物も”田舎の民家”みたいで面白い。

今日は”こんぴら温泉郷”で入浴するため、時間的に2店ともに寄ることは難しい。 そこで、これから行く店を選んでもらおうというわけ。
3人は顔を見合わせ思案していたが、”一日限定1時間しかやっていない”というプレミア感に惹かれたらしく
日の出製麺所へ向かうことになった。。。
<二軒目:日の出製麺所(坂出市富士見町)の巻き>
日の出製麺所の駐車場は、店の南側に10台ほどと
道路を挟んだ向かいに5台ほどある。
午前11:20頃。 コナワゴンが到着すると駐車場は既にいっぱい。
しかし運良く1台の車が出て行き、停めることができた。
この駐車場は、食べ終わった車が出たら
すぐそこへ別の車が停めるといった回転率だった。
車から降りてみると、
まわりの車すべてが県外ナンバーだったのには驚いた。
うどん屋というより、観光地だね。(^;^)

この店のエントランスも、事務所みたいな外観のアルミ戸だった。
中に入ると人で満員だったので、
とりあえず並んでいると女将が注文を取りに来た。
一旦店の外へ出され、面倒くさそうにメニューを説明する女将。
そう、ここで申しておくが
讃岐うどんのお店では、愛想の無い女将やおばちゃんは意外に多い。
女将は別に愛想をサービスにして提供しているわけでもなく、
最近では”勝手の分からぬ客”が増えて忙しいのだろう。
「嫌なら食べに来なくてもいいよ」的な憮然とした態度の店もあるが
ウマいから食べに行くしかない。(笑)
県外の人はビックリするかもしれないが
”愛想もセルフサービス”だと思って多めに見てください。(^;^)
(当人にとっては普段どおりの態度で、深い意味は無いと思うので)
ここで3人は釜玉を注文し、隊長は冷たい醤油うどんを注文。
すると女将は「あちらの部屋でお待ちください」と言って、素っ気無く戻っていった。
見ると、隣にもうひとつ戸がある。 開けると中で15人くらいの客がビッシリと埋まっており、静かにうどんをすすっていた。
勝手が分からない4人が立ち尽くしていると、別のおばちゃんが出てきて応対してくれた。
おばちゃん「何人ですか?」
イシタさん「4人です。」
おばちゃん「もう注文はしたん?」
イシタさん「はい、しました。」
おばちゃん「空いた席へ座ってね。みんな一緒に座ることはできんかもしれんけど。」
回転が速く、すぐに席は空いたが、かなりキツキツな状態で座らねばならなかった。
3分ほど後、僕らのうどんが配膳され、各自薬味をふりかける。

この部屋、熱気ムンムンやなぁ。。。 たかがうどんに、ヨダレたらして来る人がこんなにいるっていうのも可笑しな話だ。
と内心笑いつつ、隊長はテーブルに置いてあったネギの束をつかみ、ハサミでジョキジョキと切り始めた。
こうなるともうセルフサービスというより”体験型アトラクション”やなぁと思っていると
それを見ていたカズねぇが、さもあらん顔をして言った。(そう、いつものあの大きな声で)
かずねぇ「たいちょー!それ切らんでも、こっちにちゃんと切られたネギ置いてあんで!」
隊長「あっ、ほんまや。(気付かなかったよ)  それ先に言うてよ。ハサミで切る前に言うてよぉ〜!(汗)」
まわりの客に失笑される隊長であった。。。

3人が釜玉をすする姿を横目で見ながら、「釜玉は小で食べると、卵の量が多く感じてしまうかもなぁ」と心配だった。
そして3人が釜玉の味に落ち着いた頃、隊長は自分が注文した”冷たいうどん”を「食べてごらん」と言って3人にまわした。
というのは、同じうどんでも”茹でた(温かい)のを食べる”のと”水でしめて(冷やして)食べる”のとでは
食感がずいぶん変わるということを知って欲しかったから。

この二軒目で、思ったほど時間を費やさなかった(待たされなかった)ので、隊長はもう一軒行くことにした。
今から”なかむらうどん”へ行って並ぶ時間は無いが、あの店なら並ばずにササッっと食って出ることができるだろう。
と、思い浮かんだ店へコナワゴンを走らせた。。。
<三軒目:よしや(丸亀市飯野町)の巻き>
昼12:00。
さきほどまでに立ち寄った2つの店は創業半世紀以上の老舗だが
よしやは、出来たてホヤホヤのニューウェーブ!
しかし先ほどの2店のような機械打ちではなく、よしやは純手打ちです。
朝7時から開いているので、朝ごはんにもどうぞ。(^;^)

4人とも”しょうゆかけうどん”(冷たい)を注文。
冷水でシメたばかりの艶やかなうどん玉が入ったどんぶりを受け取り
薬味を自分でのせたあと席に着く。
そしてテーブルの上に置いてある醤油をまわしかける。
じつにシンプルな食べ方だ。 ちゃっちゃとかき混ぜて一気にススる。
ズルズル〜! う〜ん、すごい噛み応え!
水でシメているのでコシが凄いのなんの!
手打ちのゴツゴツ感というかパンチ力があるなぁ。。。
うどんと醤油というシンプル構成なので、うどん粉本来の風味を感じ易い。
うどんを際立たせるこの醤油の味がキーポイントなんだろうな。。。

イシタさんにしては珍しく
「やべ。しょうが入れ過ぎちゃった。」と冷や汗をかいていた。
そうなんですよね。しょうがはセルフサービスなので
ついつい多めに入れてしまうんですよね。 私も過去に同じような経験をし
うどんの味が分からなくなったことがあります。(^;^)
店を出てコナワゴンに乗り込むと、さすがに皆おなかいっぱいといった顔をしていた。
さて、そろそろ”こんぴらさん”へ向かいますか。。。

琴平へ向かう途中、飯山の”なかむらうどん”の横を通りがかると、順番待ちの行列が見えた。 平日だというのにあの行列はスゴいな。
行列の大半は、きっと県外の人達なのだろう。 田舎のうどん屋の情景もすっかり変わってしまったもんだ。。。
今ではネット通販に乗り出すうどん屋も多く、モリモリ稼いでいること間違いなし!(^;^)
香川県でのうどん屋の地位と名声はまさにウナギのぼりの今日この頃。その品位だけは失って欲しくない。。。

香川県で観光地らしい場所はここくらいしか無いんじゃないか?という金毘羅さん。 この街道に車を走らせていると
平日だがそこにはちゃんと観光客の姿があり、両側の土産物屋から呼び込みの姿もあり、香川で唯一の賑わいを見せていた。
かずねぇ「何の呼び込みなんだろう?」
隊長「うちの駐車場に停めてから参拝に行けばいいよ的な呼び込みや。 ただし、うちで土産物を買ってね、みたいな。」
そんな沿道の呼び込みに惑わされることなく、コナワゴンは一直線にホテル”琴参閣”へと辿り着いた。
観光地であるこの辺一帯は”こんぴら温泉郷”と呼ばれ、温泉旅館・ホテルが立ち並ぶ。
日帰り温泉をやっている宿もあるにはあるのだが、やはり高額です。
その中でも、参道から近くリーズナブルな料金だったのが琴参閣だった。。。

昼12:40頃。 コナワゴンをホテルの駐車場に停め
「参拝から戻ってきてから汗を流そう」と歩き始めたら、駐車場管理のおじさんがスッ飛んで来た!
おじさん「今から参拝?」
隊長「はい!戻ってきてから日帰り温泉に入ろうと思いまして。」
おじさん「あぁ、そうですかぁ。 そしたらこのようなチケットをお渡ししておりますので温泉入浴時に受付でスタンプをもらって下さい。」
見ると単なる駐車券だった。 温泉に入れば駐車代が無料になり、入らなければ有料という訳だ。

この街道を歩くのは何年ぶりだろう?
商売っけをプンプンさせ、瞳を”円マーク”に輝かせている売り娘(といっても今はもう老婆と化している)が多いこの雰囲気は
いつ来ても苦手だなぁ、、、と思いつつ歩いていると、リカさんが土産物屋の軒先に置いてある貸し出し杖を発見!

リカさん「杖を貸してもらえるんですね。」
隊長「はい、無料で貸してもらえますよ。ただ、帰ってきて戻す時には”うちの店で何か買ってちょうだいね”みたいな。(^;^)」
リカさん「えぇ!そうなの?(汗)」
隊長「僕たちは若いからいいけど、かずねぇは無理せずに貸してもらいなよ。(^;^)」
かずねぇ「なにぃー!? たいちょーの意地悪ぅ! ふんっ、私だって若いんやから杖なんていらないよ。プン!プン!」
イシタさん「あらっ、かずねぇ、、、この石段をホンマに上まで登る気ぃ〜? その靴で!?(汗)」
見るとカズねぇは5cmほどのヒール靴を履いているではないかっ!
かずねぇ「あぁ、これ? 大丈夫やで。転ぶ時は隊長をクッションがわりにするから。たいちょーは常に私のうしろを登ってきてなー!」
隊長「やだよっ! 今日は本来のクッション係(けいにぃ)が居ないからって、なんでオレが。。。
    ってか、かずねぇ。この石段が何段あると思ってんの!? 785段だぜ!
    最初は786段あったが、7・8・6(ナ・ヤ・ム)となり縁起が悪いから一段下げたらしい。アンタ、こんぴらさんの石段ナメてるね!
    先が思いやられる。。。 まぁいい。 行こうか。。。(汗)」

うどんでパンパンに膨らんだ腹ごなしに金毘羅さんの石段を登ることにしたのだが、歩き出して十段ほど登ったところで。。。
かずねぇ「これホンマに上まで登るの?」
隊長「なんだ? もぅ根を上げちまったのかい? はやっ! こんぴらさんに登ろうって言い出したのはアンタじゃないかっ。」
かずねぇ「じゃあ、もうちょっと登ったところでお茶して戻るとか?(^;^)」
イシタさん「お茶って言うけど、それビールのことやろ? かずねぇ、ビール飲もうとしてるやろっ!」
リカさん「あっ、それいいわね!(ウットリ〜)
隊長「あちゃちゃ、、、僕たち運転手なんだよねー。ねぇイシタさん!」
かずねぇ「せやったなぁ。ごめんごめん。(^;^)   よし、行けるとこまで行ってやろうじゃないか!
       あのケイにぃでも登ったことがあるって言ってたくらいやから楽勝やろっ!」
なんやかんやで、挫折と希望を繰り返しつつ、一歩一歩石段を踏みしめて行く4人であった。。。
沿道の古びた土産物屋で
懐かしいキャラクター(ロボコンなど)のおもちゃを発見し
「これって懐かしいけど、あの時代から売れ残り、
 今だに店頭に並べられてるんやろうか。。。」と疑問に思ったり、
工芸品の値段を見て驚いたり、
売り娘とカズねぇの口舌戦を楽しみながら登った。

イシタさん「これは桜の木やなぁ。
       春になると風情ある景観になるんだろうなぁ。。。」
隊長「あぁ、ホントだ! さすがイシタさん、目の付け所が違うね。
    オレなんか、さっきから参道脇に立てられた寄付碑にばかり
    目を奪われていたよ。 壱百萬円って、100万円やろ。すげぇな!」
かずねぇ「といってもその石が百万円する訳ではないと思うで。(笑)
      隊長も”讃岐うはうは隊”って、デン!と建てたらええねん!」
隊長「あっ、ええなぁ〜!それ。でも百万円、どうやって調達すんねん?」
リカさん「あっ、なんか建物が見えてきた!」
仰ぎ見ると、石段の先に社らしき大きな建物が見え、僕たちは吸い寄せられるように登りつめた。
かずねぇ「なんだ、楽勝だったじゃんか!」
イシタさん「いやいや、かずねぇ。あっちあっち→」 促され、右手を見ると、石段はまだまだ続いていた。。。(涙)
リカさん「ここは中継地点みたいやなぁ。休憩所かな? しかしうまい造り(順路)になってるなぁー。
      こうやって期待させつつ、もうちょっとやで、もうすぐそこやで言うて、上へ上へと登らせられる訳ですね。」
なるほど。言われてみるとそうだな。 「あ、あそこが頂上ちゃうか!」っていう景色が見えたので、意気揚々とそこへ辿り着くと
そこからまた右に(下からは見えなかったところに)石段が延びているのだ!
我々はこの一喜一憂を3回ほど繰り返したあと、ようやく最後の石段までやって来たのだった。
向こうには頂上の社が見えているのだが、目の前には最後の石段が立ちふさがっている!
そしてこの石段は、今までにないほど急な角度で積まれている。
そんな”最後の最後になんちゅー仕打ちやねん”的な石段を前に、すっかり息を切らしている隊長とカズねぇ。
二人が必死で息を整えている横をイシタさんとリカさんは難なく上りきって行った。さすが山登りで鍛えられているだけのことはある。

感心して見ていると、最後の石段には(急傾斜なだけあって)手すりが付いていることにが気付いた。
どうやらカズねぇもそれに気付いたらしく、その手すりを握りしめ一歩一歩登り始めた。
かずねぇの言いつけどおり、そのすぐ後ろを登るクッション役の隊長は、手すりを頼りに登るカズねぇの姿を見て、ついつい
バリアフリー、、、とか、 老人介護、、、という言葉が思い浮かんだ。(爆)
かずねぇ「ハァ、ハァ、、、ゼー、ゼー。。。」
この時、隊長は可笑しくて堪らなかった。 なぜなら、ここまでノンストップで喋り続けてきたカズねぇのおしゃべりが止まったからだ!
あのカズねぇが声も出せなかったのだ! 恐るべし、こんぴらの石段。。。
隊長「ハハハ、さすがのカズねぇも声が出ないようだな!」
かずねぇ「ハァ、ハァ、、ハァ、、、、(無言)」

こうして4人は無事、頂上の社務所へと辿り着いたのだった。
そしてこれより先にもまだ奥社へと続く石段があるのだが、顔面蒼白な隊長とかずねぇの訴えにより、登るのはここまでにしてもらった。

社務所前の広場から讃岐平野を一望する。 青空でよかった!(^;^)
息も整ったところで参拝。 こんぴらさんは海運(船運)の女神。カヤッカーの我々にとっては”良い舟運”を祈願したいところだ。
その舟運とは関係なく、かずねぇは、丸印の中にと書かれた
”いかにも金運が上がりそうな”こんぴらさんのお守りに惹かれたらしく
いくつも購入していた。(^;^)

その他の”強欲でない3人”は、各々おみくじを引いて盛り上がった。
隊長は大吉だったが、その内容のいいかげんさに失笑してしまった。
(その内容とは)
「待ち人・・・訪れなし 来る」 ←どっちやねん!
「恋 愛・・・この人より他になし」 ←どの人やねん!
「縁 談・・・多くて困ることあり 静かに心を定めなさい」
      (↑1度でいいからそんな思いしてみたいもんだ!)

とまぁ、読んではツッコミを繰り返した。
そして最後の項目で、、、
「旅立ち・・・良し 連れの人に注意!」 と読み終わるなり
隊長とイシタさんとリカさんは、一斉にカズねぇの方へ振り返った!
3人に注視され、動揺するカズねぇ。。。
かずねぇ「ぇええー! わたしぃ〜!?」
おみくじもバカにできないな、と思う3人であった。。。
このあと、下りの石段途中にある茶屋に寄りビールを飲みつつ、
沿道の土産物屋でケイにぃへのおみやげを買いつつ
長い長い石段を下り終えた。。。

←けいにぃへのおみやげに買ったTシャツ (笑)




その後、琴参閣に併設されてある日帰り温泉施設で汗を流した4人は
再びコナワゴンに乗り込み、走り出した。
<四軒目:小懸屋(仲多度郡満濃町)の巻き>
午後3:30頃。 3人が小懸屋(おがたや)の目玉である
”しょうゆうどん”(冷たい)を注文するなか、
なぜかカズねぇだけが”大根カレーうどん”を注文。

しばらくして、しょうゆうどんと一緒に大きな大根が1本配膳された。
これを自分で(セルフサービスで)擦り下ろし、かけて食べるスタイルだ。
その大根の太さに圧倒されつつも、3人のために懸命に擦り下ろすリカさん。
ありがとうございました。m(_ _)m
一緒にかけるスダチ汁がいい香りを漂わせ、さっぱりと食べることができた。


←イシタさんが不思議そうに注文した”大根のてんぷら”は
  味の染みた”おでんの大根”を揚げたものだった。

 イシタさん「こんな水分の多い大根を、よく揚げたもんだね。」
←かずねぇの大根カレーうどんにも
この”味の染みたおでんの大根”を小さく切ったものが入っていた。
擦り余した大根と、これらのメニューを見て、4人はハタと気付いた!
たぶん、客が擦り余した大根をおでんの種にしてるんだろうね。
そして、それでも余ったおでん大根を
揚げたり、細かく切って具材にするなりしてるんだろうね。
余すことなく使い切るエコだね。(^;^)
さて、ここまで少なくとも4玉は食べた計算になる。
(うどん大を2杯食ったのと同じくらい)
さすがに女性陣は「もうお腹いっぱい!」
男性陣はもう少しくらい入りそうなので、もう一軒行ってみよう!

この小懸屋から交差点を挟んだ向かいにある「長田うどん」で
釜上げうどんを食べようと思いコナワゴンを走らせる。
(小懸屋と長田うどんは夕方くらいまで営業しているので便利)

長田うどんの駐車場に着くと、
そこにはなんと”臨時休業”の立て札がっ! ガーーーン!

残念ですが時間も時間ですので
第一回うはうは讃岐うどんツアーはこれにて終了〜!
陽が傾き始めた田舎道を走るコナワゴン。 その窓からは香川で一番高い飯野山が見えた。
リカさん「あれって、さぬき富士?」
隊長「そうです。香川県で一番高い”飯野山”です。言うても標高421mくらいやけどね。
    飯野山のことを”讃岐富士”って呼ぶんですけど、よく知ってますね。」
リカさん「登山道とかはあるのかなぁ?」
隊長「あります。 じゃあ、今度のうどんツアーでは腹ごなしに飯野山トレッキングでもしますか!?」
イシタさん「よし。 じゃあ次回もカズねぇにはヒール靴で登ってもらいましょう!」
かずねぇ「よっしゃ、まかしときっ!」

というぐあいに、あっというまに一日が終わってしまいました。 かずねぇ、イシタさん、リカさん、
わざわざ関西から足を運んで頂きありがとうございました。 またいつでもお越しくださいねー!(^;^)

さて、第二回うはうは讃岐うどんツアーは、いつ開催されるのであろうか? (たぶんカヌーができない時期だろうね。。。)
コナワゴンには誰が乗車するのだろうか? (たぶんヒール靴の人は確定だろうね。。。^;^)
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本HPに関するトラブルにつきましては、当方では一切責任を負いませんので、それを考慮の上お楽しみ下さい


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