ある夜、何気なくTVをつけると「ケンミンショー」という番組をやっており
その中で「越前おろしソバ」が紹介されているのを見て「へぇ〜、美味しそうだな〜。食べたいなー!」と思った。
そしてまたある夜、また何気なくTVをつけると「ブラタモリ」という番組をやっていて
金沢の土地の歴史が紹介されると伴に、そこを流れる川の映像が映った。「へぇ〜、いい流れだな〜。 何て川だろう?」
そう思うと隊長はさっそく地図を拡げ、あれやこれや調べたあげく「よし、シルバーウィークは北陸へ行くべ!」と決めた。
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____________________前日___________________ |
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朝10時頃、うはうは隊・八尾支部のカズケイさんちに到着した隊長は、そこからカズケイさんの車に乗り込み金沢を目指した。
シルバーウィークの主役になるカズケイさん(笑)によると
「越前おろし蕎麦は、金沢へ行く手前の”南条サービスエリア上り”で食べれますよ」と言うので
途中そのSAに寄り、フードコートで越前おろし蕎麦を注文。 ここの窓辺から見える日本海は絶景だ!やはり旅はいい。
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出てきたソバは”ぶっかけそば”みたいで予想通りの美味しさ。
2人とも満足し、少々込み始めたSAをあとにした。
今回カズねぇは仕事の都合で次の日から合流するので
道中の静かなこと、静かなこと。(笑)
金沢西ICを降り、ブラタモリで見た犀川に沿ってさかのぼる。
ここは昔、金が採れたらしい。
それで「金の沢」→「金沢」になったという説もあるらしい。
今でも砂金くらいなら採れるかもしれないと思い
うはうはしながら車を走らせた。
トイレ・東屋・芝生のあるダム公園で車を停め
ここで静岡から来たサスケ氏と合流。
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3人で「ここから下れたらいいのになー」と言いながら、辰巳ダムの直下を覗き込むと、、、水がない。。。
それはもう老人の小便のような、チョロチョロという流れだった・・・。(涙)
という訳で、ここから3人でスタート地点とゴール地点を探しにゆく。
長野県の犀川はカヌーツーリングで有名だが、金沢の犀川はマイナーでカヌーマップやツーリングレポートといった類を
探し出すことが出来なかった。 だから自分たちで開拓するしかないのだ!
で、あちこち見て回ったのだが、川へのアプローチ地点がほとんど無い。 |
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隊長「昔、金が採れたくらいやから
誰でも入って行けないような造りにしてんちゃうの?」
ケイにぃ「たしかに、あり得るかも。
お代官が牛耳ってたんやなっ!」
隊長「そうまでして隠したがるという事は
やっぱ眠ってるんちゃう? 藩の隠し金っ!」
サスケ「えっ!? ひょっとして隊長の目当ては金?
カヌーとちゃうんですかい?」
隊長「しっ! 声がデカい。 今回の川下りは
川底に眠る金塊を探しながら下るという
その名も”トレジャーハンティングカヌー”なのだ!」
ケイにぃ「夢の老後が待っているという訳か。
ありがたや、ありがたや〜!」
サスケ「アホか、お前ら! もぅカヤッカーというよりは
海賊じゃねーか! この強欲どもがっ!」
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隊長「そうかい、そうかい。 じゃあオレが見つけても
ケイにぃが見つけても3等分する予定だったけど
サスケ氏はいらんてことやな?」
サスケ「えっ!? あっ、 いや、、あの、、、
それはまぁ、その。。。(汗)」
結局、県道22号線の犀川橋よりも上流側で
ココしかない!というようなアプローチ地点を見つけた。
キャンプ地もココしかない!という場所を見つけ
なんとか夕食にありつくことが出来た。
3人でささやかな宴会。
ランタンに火を灯し、炭火に見入る。
隊長「静かやなー、ここ。」
ケイにぃ「いい場所見つけましたねー たいちょー。」 |
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サスケ「静かなのはアレだろ、ほら。
例のお姉さまが居ないからだろ?」
「あはははははー!」
3人で爆笑していると、
川の方からユンボの駆動音が聞こえてきた。
隊長「なんやぁ?あの音は。。。」
ケイにぃ「あっ! 人気のない暗闇で
掘ってるんちゃいますか? 金を!」
隊長「密漁やな、密漁!
悪の組織やから近寄らん方がええで。」
サスケ「なに言ってんだオメエ。きゃつらが密漁なら
オメエだってエラそうなこと言えねーだろ。
密漁ツーリングするんだろ、あん? だとしたら
うはうは隊も悪の組織じゃねーかバカヤロー!」
隊長「いや、それは、あの・・・。
僕達が金を見つけた日には、その金をケイにぃのような
”恵まれない老人達”に分配するという目的があるんだよ」
ケイにぃ「そうなんですよサスケさん、隊長は慈悲深いお人で
我々のような恵まれない老人のために
って、だれが恵まれない老人やねんっ!おいっ!」
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____________________20日___________________ |
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(翌朝)
快晴の下、スタート地点でインフレータブルカヌーを膨らませる。
初めて漕ぎ下る川なので期待も膨らむ。
でもカズねぇが居ないので、何かこう物足りない。
ジグソーパズルの一片が足りないムズ痒さ。
よぅしゃべるその一片がっ・・・。(笑)
この、物足りない感じは隊長だけではなかったようで
ケイにぃの顔色が悪い・・・。
いつも二人で乗っているせいか
一人で乗る今日は緊張しまくっている。
彼は全部顔に出るので解りやすい!
隠し事はできないタイプだね。(爆)
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この3人の組み合わせで下るのは初めてかも。
まぁとにかくスタートですよ!
折り畳み式のファルトボート(フォールディングカヌー)では
船底を擦りそうな水量ですが、我々が今回使う
インフレータブルカヌー(ダッキーとも言う)なら
なんとかなりそうだ。
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最初の橋を越えると、落ち込みが現れた。
所見の川なのでドキドキしながら慎重に進む。
強張った表情で漕ぎぬけてくるケイにぃは
いつになく”えづいて”いる!
「オエーっ! おえ! おえっ!」
ここから約30分えづきっぱなし。
あとでカズねぇに聞いたところ
ケイにぃは極度の緊張(ストレス)がかかると
えづくそうだ。 じつに解りやすい人だ・・・。(^;^) |
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川の下見の時に車道から川がほぼ見えなかったということは
川からも人工物がほぼ見えないということだ。
ここには、まだまだ自然が残っている。
景色もいいが、流れもいい。
停滞することなく軽快に進む。
←隊長よりもずっと男らしいサスケ氏のうしろ姿
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途中、小さな堰堤を越える。
普段から水量が少ないのだろう。
乗り上げてしまわぬよう慎重にルートを読む。
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←しばらく行くと、川辺に「川端の湯宿:滝亭」が見えてきた。
古宿だと思って滝亭のホムペを見たら
贅沢リゾート宿だったのでビックリした!
向こうからの眺めもいいだろうに。
いつも小汚い格好で、チープな食事をとり
狭いテントで寝ているしている隊長は
「たまには素敵な女性と一緒に
こういう宿に泊まりたいものだ・・・」と
遠くを見つめるのであった。(涙)
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のんびりと、流れに身をゆだねていると
前方に大きな中洲が見えてきた。
左右に別れた流れは、どちらも通れそうな水量だが
若干、左岸側の方が豊かに見えたので、
サスケ氏と隊長は左岸ルートに分け入った。
この中州はかなり大きいのか先が見えず
どこまで進んでも右岸ルートと合流するに至らなかった。
振り向くと、うしろからついて来るはずのケイにぃが来ない!
速度を落とし様子を伺うも、、、一向に来ない!
しかたがないのでサスケ氏を先に行かせ
川の途中で岸辺の草につかまりケイにぃを待つ。
しかし、10分くらい待っても来ない!
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これはどうやら右岸ルートを進んだか
または何かあったか、、、2つに1つだ!
無事に右岸ルートを進んでいることを祈りつつ
この先にあるであろう合流地点へ急いだ。
しばらく行くと、サスケ氏とケイにぃの顔が見えた!
よかったー! (^;^)安堵する隊長。
しかしケイにぃにしては珍しい。
カズねぇが居ないので、今日はてっきり冒険はせず
我々のあとをついてくると思っていたのだが、
どうやらそうではないらしい。
逆にカズねぇが居ない今日こそ
「僕は冒険するんだ!」と思っていたのかもしれない。
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結局この中州は距離のある大きな中州で、左右ルートどちらも通過できることが判明した。
ちゃんと合流してて良かったね。(^;^)
隊長「しかしケイにぃ、やるなぁー! 初めての川で、皆と違う方へ一人で進むとは。」
ケイにぃ「だって、普段からカズねぇに言われてるもん。
”サスケさんや隊長やからって、安心して付いてったらアカンで”って。(爆)」
サスケ氏「それ正解ーっ!笑」 よっぽど信用されてないらしい・・・
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その後、大きな堰堤をウォータースライダーのように滑り落ち
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釧路川源流域のようなジャングルを漕ぎ抜けていった。
この川は川辺の景色もいいし、
川底の地形もバリエーションが豊かでいい。
こんな面白い川を発見できた喜びは大きい!
なので、この川を荒らされずにもう何年か楽しみたいので
カヌーマップとキャンプ地は、しばらくの間伏せさせて頂く。
(画像をよく見れば解るけどね ^;^)
あまりにも楽しかったので我々はこの2日後
またこの川に舞い戻って来ることになる。
(2日後のカヌーレポートにも
良い景色が載っているのでお楽しみ下さい) |
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そしていよいよゴール地点の橋が見えてきた。
橋を潜り抜けた先の左岸に階段があるので
我々は当初そこへ着岸する予定でしたが
アユ釣りを楽しんでいる人々が数人居たので
やむなく突入をあきらめ、橋の手前右岸で上陸することにした。
このあと、突入しようとしていた箇所を近くで見てみたのだが
これは危険だね!ということも解った。(爆)
いやー、危なかった。
逆に釣り人が居てくれて良かったよ。
誰も居なければ、
危ないところへ突っ込んでいたかもしれない。(汗)
←外国の川景色みたいだね
ゴール後、3人は下流域の街で温泉に浸かり
爽快な面持ちで犀川をあとにした・・・。
そして翌日の庄川カヌーツーリングへと続く。 |