↓ツーレポに載ってない詳細・写真有り↓
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肱川の支流にあたる小田川。
2007年に肱川をカヌーで下った時
「小田川もいつか下ってみたい!」と思っていた。
そしていよいよ今回、その機会が訪れた。
朝10時に集合場所「道の駅・内子フレッシュパークからり」に
到着してみると、早くから観光客で賑わっている。
駐車場には車がどんどん入ってくる。
地元の農産物販売所が人気のよう!
隊長が車を停めると
そこへカズケイさんがやって来て「やぁやぁ」(^;^)と挨拶。
わざわざ四国(それも西の方)まで来てくれてありがとう!
挨拶も早々に道の駅をあとにし、小田川沿いを遡る。
この川は小さくて、常に浅そうなので
川の状態を確かめつつ車を走らせる。
そして「ここから上流は浅すぎて無理そう」という所で車を停めた。
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本日は鵜の子橋から少し上流にある河原をスタート地点に定め
インフレータブルカヌーを膨らませる。
「今日は浅瀬が多くライニングダウンを強いられることになるだろう。
そしてその度に時間を要するので
漕ぐ距離はいつもより短く、7キロに設定しよう!」
着替えを済ませ、車2台でゴール地点となる長前橋へ。
そこに車を1台デポし、もう1台でまたスタート地点に戻る。
車は近隣住民の邪魔にならないよう少し離れた場所に停めた。
四国では先週まとまった雨が降り、数日前から晴天が続いている。
なので今日は水の濁りも取れ、水量も若干多いと思われる。
タイミングとしては絶好の小田川に、カヌーを浮かべる。
スタートしてすぐ、前方にゴロタ石だらけの流れが見える。
ぶつかって乗り上げそうだが、狭いルートを選びつつ進んだ。
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今日の隊長は少し緊張、というか気を引き締めている。
というのも小田川の情報が少なかったから。
ネットでもツーリングレポートは1つくらいしかない。
道路から見えない場所にどんな危険が潜んでいるか解らないのだ。
しかしながら川の規模や水量から判断して
「なんとかなる!」という漠然とした思いもあった。
鵜の子橋の前後は右岸(護岸)沿いを水路のように流れる。
←通れるルートは狭く、橋の下には軽い落ち込みがある。
こんな場所で釣り師に出くわすと難儀しそうだ。
エサ釣りの場合なら、竿を上げてもらえれば良いが
友釣りの場合そうはいかない。オトリを寄せるほどの川幅も無い。
最悪、手前でカヌーを降り
左岸の河原(釣り師の後ろ)をカヌーを担いで歩くしかない。
何れにしろ咄嗟の判断が要求される。
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今回のツーリングでは、10名ほどの釣り師を見かけた。
いづれも遭遇したタイミングが良く
●釣り場を選定しようと歩いていたところ
●丁度アユが掛かり、竿を上げたところ
●開けた場所だったので遠巻きに通れたところ
でした。 ラッキーと言うほかない。
川のあちこちで鯉が潜み、小魚も群れをなして通り過ぎる。
意外に魚影が濃いことに驚く。
支流・鵜川の流れ込みを横目に通り過ぎる。
支流の、そのまた支流ということか。。。
人間で言うと孫、ひ孫みたいなものかな?
いや、源流を辿ることになるから
肱川(子供)、小田川(母)、鵜川(婆さん)かな?
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大瀬つつじ橋の上流200M程の間は、自然美に溢れていた。
風景画のような瀬や、
「どうやってこんな岩ができたのか?」
というような奇岩が迫り出している。
じつに美しい。。。
川面からでなければ見られない風景。
贅沢な時間だ。。。
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橋をくぐり抜け しばらくゆくと
あのノーベル文学賞を受賞した大江健三郎が
生まれ育った大瀬の町が見えてくる。
成留屋橋の辺りでは、まったりとした空気が流れ
昔にタイムスリップした気分になる。
大江さんも少年時代、この小田川と戯れたことだろう。
その後すぐに新成屋橋も通過。
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少し進んだところで
向こうの方まで見渡せるほどストレートな場所に出た。
そこは先程とは打って変わって水が勢い良く流れ
長々と瀬を連ねていた。
伏流水が溢れ出たのか?というくらい
そこは水量豊富に見えた。
ゴロタ石も多く引っ掛かりそうに見えるが
水に勢いがあったのでリズム良く越えることが出来た。
この場所に名前を付けるとしたら、まさに「爽快の瀬」だろう。
「フゥー。。。面白い瀬だったなぁ」
一息つきながら振り返る。
そう、カヤッカーという生き物は
ビックリした落ち込み、ドキドキした瀬を越えたあと
ついつい振り返って見てしまう生き物なのだ。(^;^)
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隊長は心の中で
「小田川けっこう好きかもっ!」と歓声を上げていたのだが
カズケイさんの表情がどうも冴えない。。。
あっ、そうか!
二人はつい先日、北海道の釧路川を下って来たんだっけ。
あの減流域を見たあとじゃあ仕方ないか。。。
と思いつつのんびり流れていると、橋桁の残骸が現れた。
その下にある段々になった瀬の中で
次はこっち、その次はあっちという風に
ルートを即決しながら下ってゆく。
パズルを解くようで、じつに愉快!
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掛本橋を越え、どんどこ どんどこ進む。
和田トンネルの手前にある橋に差し掛かる頃、ヤナに出くわす。
その竹はもうペロンペロンで
「こんなんで大丈夫か?」と思うほど。
このあとも3箇所ほど梁に遭遇したが、壊さぬよう慎重に越えた。
和田トンネルの裏道(旧道)区間にも
楽しい瀬、美しい落ち込みが見られた。
小田川は道路から見えない場所にイイものを持ってるな。
しかもその美しさ・楽しさのバラエティーが豊富だ。
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隊長が初めて小田川という河川名を目にした時
最初に思い浮かんだのが
小学三年生の時の同級生・小田くん。
40過ぎになる今でも彼の顔は刻銘に覚えている。
鼻の穴の大きな、サル顔の小田くん。
なぜ彼の名前と顔を、ここまでしっかり記憶しているのか?
それは彼が、隊長の人生初のケンカ相手だったからだろう。
今思い出せるのは
彼は何かと意地悪な性格で、
相手をからかうような言動をとっていたことだ。
それに対する怒りが蓄積したある日、
何がきっかけだったのかは忘れたが
シバき合いのケンカに発展!(^;^)
先生が割って入るまで収まりがつかなかった。
それ以来”小田”と聞くと、
彼のサル顔と共に、あの憎たらしい感情が甦るのだった。
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川底にはいろんな色した石がちりばめられていて
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そのどれもが鮮やかに映った。
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中屋敷の橋を越えると、白くて薄い河原があった。
それはまるで美女の薄肌のよう。。。
周囲は緑に覆われ、とても静か。
ここで昼食。
カズねぇが道の駅で買ったという
愛媛の郷土料理”丸寿司”を1つ頂く。
一見、青魚の寿司のように見えるが
シャリの部分が米ではなく”おから”なので
気持ちパサつき感はぬぐえないが
柚子風味のサッパリとした味付けで、これはこれで美味しい。
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台風が関東に向かっているという事で
不安定な天気予報だったが、今日は何とかなりそうだ。
カップラーメンをすすりながら
先日、北海道を旅してきたカズケイさんの
”雨に付きまとわれた釧路川ツーリング”の話を聞く。
北海道の旨い幸をたらふく食ってきた二人が羨ましく感じた。
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長岡山トンネル上流側の橋を越えると
あとは平べったくマッタリと流れた。
振り返ってみると今日は
結局3回ほどのライニングダウンで済んだ。
舟を引いて歩くことは少なくて済んだが
底石に乗り上げた箇所はいくつかありました。(^;^)
それにしても隊長の予想を大きく上回る小田川だった!
色んな条件が良い方向に出た
タイミングのいい一日だったのかもしれないが
また今度、釣り師の居ない時期に来てもいいな
と思うほど楽しい川でした。(^;^)
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長前橋をくぐり抜けたところでゴール。
次回はここから下も漕いでみるかな? (堰があるみたいだけど)
カヌーを畳み、いざ温泉へ!
この近くでは千円の日帰り温泉しか見つけ出せなかったので
仕方なくその”オーベルジュ内子”へと向かう。
大人が静かに泊まる宿、みたいな施設で
時間を忘れさせるようなゆったりとした造りをしていた。
そしてそのコンセプトのせいか
受付のお姉さんも必要以上にゆっくりと喋ったが
我々にとっては逆に落ち着かなかった。(汗)
汗を流してサッパリした3人はこのあと
内子五十崎IC近くのスーパーで買出しを済ませ
準備万端で面河川(おもごがわ)へと向かった。
13-09-15面河川のカヌーツーリングレポートへ続く。。。
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