讃岐うはうは隊

12-10-20～21　錦川（山口県）

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿２０日＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

カヌーシーズンも終盤に差し掛かったある日
「どこかへカヌーキャンプに出かけたいなー」と思った。
さて、どこへ行こうか？？？

近場の有名河川はほとんど漕いでしまったが
同じ川でも、まだ漕いだことの無い区間もあるだろう。
できるだけキレイで、楽しい思い出がある川がいいな。。。

という訳で２００６年春に仲間と一緒に漕ぎ
楽しい思い出が残る錦川へ行くことにした。

　↓錦川の詳細はこちら↓

錦川リバーツーリングマップへ

当時、ツーリング計画を立ててくれたカヌー仲間のイシタさんが
そのスタートとなる河原で
「今日はファルトで下る為、水深のあるこのへんから下ります。
　これより上流はちょっと浅いので船底を擦るといけないので。」
と述べていた情景が今でも脳裏に焼きついている。

というのも、目の前を流れる錦川の水がとても清冽だったから。
この場所でこんなに綺麗だという事は
ここより上流はさらに素晴らしい景色が広がっているのでは？
そう思ったことを今でも覚えている。

そういう訳で今回は、その浅い区間を漕ぐことにした。
ダッキー（インフレータブルカヌー）を車に積み
２台でスタート地点となる柳瀬駅へ。。。

県道から錦川に架かる橋を渡ると
そのたもとから川へ降りるスロープには
”消防用水利”と書いたチェーンが掛けられていた。

かといって踏み切りを渡った所にある駐車区画には
名前が書かれており、停める事が出来ない。
ゆえに踏み切りの手前にある小さなスペースに一旦停車し
そこで準備をすることにした。

カヌーに空気を入れ、川辺まで運ぶ。
そしてすべての準備が整ったので、カズねぇを河原に残し
車２台でゴール地点に向かった。
ゴール地点では車を１台残し、もう１台でスタート地点に戻る。

橋のたもとの小さなスペースに停車し、車から降りる。
橋の上で地元のおじさんが居たのでケイにぃが話しかけると
「あそこは皆が使うスペースやから
　車は橋の上に置いておけばいいよ。（＾；＾）」
と教えてくれた。

「ははーん、ローカルルールってやつか？」と思いながら
車を橋上の片側ギリギリに駐車。
この方が邪魔になりそうな気もするが、地元民にとっちゃ都合が良いらしい。
ド田舎なので、日暮れまでに移動すれば、駐禁を貼られる事もないだろう。

柳瀬橋のたもとにあるスロープは消防用水利地なので
イザという時、緊急車両が通れるようにチェーンが掛けられている。
が、もしこれがアユ釣り最盛期にだけは開放されているとなれば
つじつまがあわない話になる。
どこの河川でもそうだが、そういう視点を持って見ると気付く事もある。

川辺に立つと、そのまま飲めそうなくらいに透き通った水が流れていた。
空気も澄みきっている。

カヌーを浮かべると、ゆっくりと流れはじめた。
うひょひょひょひょ～！
やっぱ錦川は裏切らないなー！
もう”うはうは”を通り越し、”うひょひょひょ隊”になってしまった。

なんだこの川底の鮮やかさはっ！？
それはもう”ひとつのキャンバス”（芸術品）のようだ。

あぁ～、癒されるわぁ～。。。
と放心していると
この時季の風物詩”やな”が見えてきた。

ヤナを崩さぬよう、岸辺から舟を担いでまたぐ。
岸が無い所では川中に身を浸し、舟を持ち上げて越える。

この門を通りなさいよ、という目印
こういう舟通しを設けてくれてるとありがたい

ヤナが現れる度にこれを繰り返すので、思ったよりペースが落ちる。
しかしこれを設置した漁師のことを思うと、自然と丁寧に越えようと思える。
同じ川好きなのだから互いに尊重し、対立の種を作らぬようにしたい。。。

ふいに大きな鯉が前を横切る。
「わっ！？」と思うのだが
向こうも「おっ！？」などと驚いているのだろうか。。。

小さな群れも頻繁に通り過ぎる。
これは「サッ！」とか「サーーー！」という感じ。
もちろん、そんな音など聞こえてくるわけではないのだが
そんな擬音がしっくりくる。

それにしても魚影の濃い川だ。

アユもまだまだ釣れているのか、この時期にしては釣り人が多かった。
そしてそのいづれも愛想が良かった。（＾；＾）
きっとこの川が、人をそうさせるのだろう。。。

穏やかな陽が差す河原にカヌーをつけ、昼食。

あぁ～、暖かいなぁ～。。。
食後のうたた寝ほど心地よいものはない。

自然の温かさを充填したところで、再び漕ぎ出す。

しばらくすると、行く手に波しぶきが見えてきた。
大きな岩に流れがぶつかり、左右に分かれている。

が、その先が見通せない！
大事をとってカヌーを岸に着ける。
スカウティングに向かうと、
どうやらこれが今日の区間最大の瀬「友廻りの赤瀬」だった。
なんか、赤い彗星シャア！みたいにカッコイイ名前だ。

この瀬は景勝地にもなっている為
国道沿いに立つ「友廻りの赤瀬」という
看板のところから見下ろすことができる。

我々は素直に大岩の右ルートを漕ぎ抜けた。
（右岸の河原からポーテージも可能）

カズねぇ「アンタァ！　あの大岩に張り付いたら終わりやで。
　　　　　　もうスパッと右に舵とりや！
　　　　　　優柔不断にアレコレ考えたらアカンで！」

ケイにぃ「ハーーイ！　わかりましたー！
　　　　　　　　　　　　大丈夫ですよって。　隊長じゃあるまいし。」

大きな瀬はココくらいで、あとは浅いチャラ瀬が多かった。
おかげで何度かカヌーから降りて引くハメになった。

しばらく行くと、ゴール地点の新南桑橋が見えてきた。
この手前の河原にゴール！

流れがあるから進むのは速かったが
ヤナや浅瀬で歩く為、結局いい時間になってしまった。

今日のキャンプ地はこのゴール地点の河原。
明日はここからスタートするので、カヌーをそのままにしておく。

車に乗って、スタート地点に置いてある車を取りに向かう。

←その後、国道４３４号線を北上し
　　上流にある雙津峡（そうづきょう）温泉・錦パレスへ向かった。

錦川で公衆浴場に入ろうとすると
河口の街か、上流の方まで行かなければ無いところが難点だ。

温泉で身体の芯までホッコリしたあと、錦町にあるスーパー・サンマートへ。
田舎のスーパーなので心配していたのだが、入ってみると
品揃えは普通のスーパー並みで、ひと安心。（＾；＾）

買出しを済ませキャンプ地に戻ると
「今日は男の料理やろ！　任せるわ。」
と言って酒を選び始めるカズねぇ。

隊長「はいはい、分かりましたよ。
　　　　私だってね、やれば出来るんですよ。やれば。たぶん。。。」

ケイにぃ「わはー、すごーい！　隊長が料理してるぅ～！
　　　　　　ガンバレ～！　でもちょっとしんぱーい！
　　　　　　まだ死にたくありませ～ん！　（＾；＾）」

という訳で、出来ましたよ！　カルボナーラ鍋！

最後のシメにパスタを入れる、という
なんてステキな鍋なんでしょう！　もちろん市販のやつだよ。。。

満点の星空。。。
こりゃ明日も晴れるな。

お腹が満たされると、今度はタープから出て焚き火！

温泉で購入した地ビール。

先日の”おっさんと少年の旅”で必要性を感じ
ついに購入したミニテーブル

モンベルのエクセロフトフットウォーマー
寒い季節にテントや車で寝ると、足先が冷えることが多かったので購入
じつは家でも使っている　　履いたままだと歩きづらいので寝る時専用

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿２１日＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

このあたりは南桑カジカガエル生息地（指定文化財）

翌朝。
昨日のツーリングでは、思ったより時間を要したので
同じ鉄を踏まぬよう今日はツーリング区間を短かく設定。

キャンプ地からそのまま漕ぎ出す。

このへんは何年か前に皆で来た時に下ったことがある。
当時はノリさんのチャウチャウ号が竹やぶで沈して
悲壮感が漂ってて可笑しかったなー。（＾；＾）
あれはどのへんだったけなー？（思い出し笑い）

あれから時が流れ、何年か前に比べると我々の生活も少しづつ変わった。
だがこの川に来ると、変わらない思い出がある。
また来よう！　この川に。。。　（＾；＾）