11-07-30 海部川(徳島県)

ゴールデンウィーク以来、隊長はカヌーツーリングに出かけていなかった。
いくら仕事が忙しいとはいえ、さすがにこのままだと気分も滅入る。
そんな折り、mixiコミュの”ぶらりカヌー部(仮)”で海部川ツーリングのトピが立ち上がっているのを発見!
行く行く!思わず参加表明! という訳で30日の朝。
海部川に集まったメンバーは、左からイシタさん、オー次郎さん、マニーさん、リョータさん、ミッキーさん、タイちゃん。


  ↓ツーレポに載ってない詳細・写真有り↓

”川宿・リバーラン前川”の対岸からスタート!
みんなはロデオカヤックやダッキーという
”少々浅くても大丈夫”な舟で出艇するなか
なぜか隊長だけはフォールディングカヌーで出艇。

それを見たミッキーさんが、驚いた表情で
「さすが隊長!ファルトで下るんですか。気合い入ってますねー」
と言ったが、なんのこたぁない
隊長はタンデム用のダッキーしか持ってないのだが
これがまた重くて一人では運び辛いの代物なのだ。
今回は2度の堰超えがあるから
非力な隊長は軽い方のカヌーにしたというだけだったのだ。










初めてカヌーに乗るマニーさん。
舟が横向きになったままチャラ瀬に突入!

川の真ん中に岩がっ!こういう時、
その岩を見てはいけないと思えば思うほど、見てしまうんですよね。
そして結局その方向へ流され
岩にガッツリと引っ掛かってしまうのだった。





横だおしになり焦るマニーさん
水の勢いは予想以上に強く、そのままでは身動きできない。
しかたなくスプレースカートを外し、カヤックから脱出。

赤いロデオカヤックは大量の水を飲み
ひっくり返ったまま流れてゆく。

そのあとを追うマニーさん。
すぐ下のトロ場で先行艇が舟を回収し、マニーさんもホッと一息。

しかし初めての川下りで
出発直後にこういう事態に陥ると、ちょっと驚いたでしょうね。





瀬下のトロ場でオー次郎さん指導のもと、練習することに。。。





河原に座り込み、それを眺める3人。





向こうの瀬下ではリョータさん指導の下、タイちゃんも練習。

リョータさんの指導は「カヤックはひっくり返るのが当たり前!」から始まり
ロール練習、ストリームイン・アウト、フェリーグライドなどなど
ビシバシと教え込んでゆく。
きっとリョータさんの前世は都市国家スパルタの民だったのだろう。。。

しかし隊長が驚いたのは
タイちゃんがそのプレイ、いや講習についていけてるとこだった。
メゲることなく次々とこなしてゆくタイちゃん。
きっとタイちゃんはカヌー初体験なので
これらを学ぶのが当たり前だと思っているのだろう。。。(^;^)





さて、そろそろ先へ進もう!


先程のような瀬が迫るたび
マニーさんは舟から降り、それを引っ張って歩いた。
その都度、オー次郎さんが
「こういう乗り方で進んで行ってもいいよ」と、色々な策を講じる。

そんな状態が数回続いたが、
依然としてマニーさんは瀬の手前になると歩き始める。
たぶん、先程の横倒しがよっぽど恐かったのだろう。

マニーさん「あと、どれくらいで着きますか?」

オー次郎さん「ん? あぁ、もう少し。もう少しで着くよ。」





しかしこの時点でまだ1キロも進んでいなかった。。。
このままではマニーさんはカヌー遊びを楽しめずに終わっちゃいそうだ。
そう思った隊長は思わず「オレの舟と乗り替えよう!」と提案。
隊長の舟の方がひっくり返る率が低いからね。

するとイシタさんが気を利かせ
「じゃあマニーさんが私のダッキーに乗って、私が隊長の舟に乗り
 隊長はマニーさんのカヤックに乗るというのでどうでしょう?」と提案。

それでもマニーさんは
「いいです。いいです。わたし、この舟でいいですよ。歩くの平気です。」
と、かたくなに拒否。

しかし、そんなに歩かれては堪らない。この先はまだまだあるのだ。





どうにかして舟に乗ってもらおうとカヌー経験者5人がかりで説得にかかる。
「大丈夫だよマニーさん、
 このAIRE(ダッキー)は絶対に横倒しにならないから。
 ひっくり返りたくてもひっくり返れない舟だから大丈夫!」
と5人は熱く語った。

するとマニーさんは半信半疑の表情で、しぶしぶAIREに乗り込んだ。
「その先の瀬は、前の人が通ったコースを同じように下って行けばいいよ」
と教えると、つたないパドルさばきながらも、ちゃんと着いて行き
舟に乗ったまま瀬を乗り越えることができた。

そういうことを何度か繰り返すと
マニーさんも「この舟スゲー!ひっくり返らないよ!」と思ったようで
笑みがもれ始めた。 良かった、良かった。。。





ホッとした隊長であったが、よくよく考えてみると
隊長がロデオカヤックに乗るのは10年振りくらいだ。
ヤバい! 今日は気を抜けないぞ。。。

カヌーを始めた頃、この手のポリ艇に乗っていた隊長は
経験上、この種の舟がひっくり返りやすいことを知っている。
しかも思わぬところでスターン(船尾)を咬まれて沈するものだから
内心ヒヤヒヤしながら漕ぎ進んだ。
何がヒヤヒヤって?
沈・即・脱!の惨めな姿をカメラに納められては敵わないからね。

←平静を装っているが、じつはドッキドキ!








タイちゃんはこのあとも、幾度と無く沈を繰り返した。
が、ヘロヘロになっていないところを見ると体力があるんだなぁと驚いた。




こんな綺麗な川だと、沈が苦で無くなるのだろう。。。


そろそろ河原に上がってお昼休憩にしよう!

隊長は日頃、外国人と話す機会が無いので
ここぞとばかりにマニーさんと話した。

日本に来て6年になるマニーさんの日本語は
そのへんの日本人よりも綺麗だった。

マニーさんは日本に来て何度も同じような質問をされて
また今回も同じようなことを訊かれたでしょうが
嫌な顔ひとつせず、適当にあしらうこともなく、実直に受け答えた。
驚くほど性格の良い人でした。。。

昼食後、早めに出発。
2つの堰を乗り越え、若松大橋下の河原へゴール!
海部川橋から若松大橋の少し下までの間は鮎釣り禁漁区間となるので、海部川は夏でも心おきなくカヌーツーリングが楽しめる。
なんて素敵な川だろう!

今夜はこの広い河原でキャンプ。
その前に、河口近くにある”YOU湯NASA”へ。 この温泉で汗を流したあとは、近くのスーパーへ買出しに向かう。
スーパーは55号線沿いのピアが近いが、町役場近くにあるモアナスーパーの方が品揃えが良い。



河原へ戻ってくると、ちょうど陽が隠れたところで過ごしやすかった。

今宵はイシタさんが
腕によりをかけたキムチ鍋を振舞ってくれるという。 楽しみだ!

マニーさんは敬虔な信者で、動物性のものは食べないので
イシタさんが特別に
”キムチ鍋・肉抜き”を作った。(←どんな罰かと思うよ:笑)

しかしさすがイシタさん!
単なるキムチ鍋ではなく、味がマイルドで美味しかった。
なんてったってダシが違ったよ、出汁がっ!

この広い河原も、川遊び客で賑わった昼間とは違い
虫の音だけが響いていた。。。


再びマニーさんとのオシャベリを楽しむ。

10年前に隊長が見たかもしれないオバケの話をしようとすると
マニーさんは
「えっ?オバ?なんですか? あぁ、ゴーストね。 はい、はい、
 その話は明日の朝に話しませんか?」という。

隊長が話を進めようとしても、かたくなに
「その話は明日の朝にしましょう!」と拒むので話題を変えることにした。

マニーさん「今日は僕の舟に乗ってくれてありがとうございました。
        あの青い舟(AIRE)なら大丈夫でした。(^;^)」

隊長「故郷にいる嫁には”日本のサムライは優しかった”と伝えておくんだぞ。
    あ、そうだ。 マニーさんの故郷にはこういう川があるのかい?」
マニーさん「いえ、私の実家近くの川は、凄く大きくて濁った水がゴォーーー!って流れてます。
       だから危なくて誰も近づきません。水に浸かるのは、朝に池で身体を清める時くらいです。こんな綺麗な川はありません。」

マニーさんにとって今日という日が忘れられない一日になったことは確かだろう。。。


____________________翌日___________________
朝からのんびりと、っていうかダラダラと過ごす。 というのも今日はこれから何をするのか決めていなかったからだ。
朝食後、皆が舟を畳み始めたので隊長もそれに続いた。。。  そして「今日は那賀川へ行こう!」ということになった。
香川ナンバーの車を先頭に、滋賀や大阪ナンバーが続いた。。。

小一時間経った頃、道路沿いに流れる那賀川が見えてきた。 「う〜〜〜ん。。。」カフェオレ色で、凄まじい流れだ。
隊長は今日はもう漕がないつもりだったのでいいんだけど、漕ぐ気マンマンのリョータさんはこの川色を見てどう思うのだろうか。

ゴール地点にできそうな”鷲敷・青少年野外活動センター”で車を降り、川の様子を見に行く。
やはりリョータさんもこの川色が引っ掛かるらしく、首をひねっている。
そこで急遽、鮎喰川へ行こうという案が出たが、ここからだと結構な時間が掛かってしまう。 もう昼近いし。。。
考えた挙句、隊長のひらめきで那賀川上流へと急いだ。
数あるダムよりも更に上流へ行けば、水の色もココよりはマシだろう。
それに川下りができる区間もあるし、川遊びができる河原もある。
そう思い上流へ向かったが、これも小一時間くらいかかった。(汗)

道中、黒雲が厚くなり雨が降り始めた。 こりゃあ益々テンション下がるなぁ。

川遊びできる河原に到着すると、、、なんだかやけに人が多い。
いつもはシンとしている河原なのだが。。。
そう思い河原へ下りてゆくと
なんとその河原で木頭杉・一本乗り大会!”が催されていた。

オーマイゴー! こりゃ川遊びどころではない騒々しさ。
しかしリョータさんの目が途端に輝きだした!
リョータさん「うわっ! アレやりたい!オレもエントリーしたい!」
さっそく受付へ訪ねると「完全予約制です!」と、高級レストランのような返事が返って来た。
ガックリと肩を落とすリョータさん。 たぶん彼は来年こそエントリーして来るんじゃないの!? それくらい鼻息が荒かった。。。

お昼も過ぎていたので近くの雑貨店(商店)でパンを購入し、まずはカヌーツーリングのゴール地点を目指した。
(この辺りは雑貨店しかなく、品が薄いので買い物には注意しよう!)
ゴール地点のスロープに車を一台デポし、スタート地点を目指す。 車で上流へ向けて走り、西宇トンネルを抜けた辺りにある橋を探す。
その橋のたもとから川へ降りた覚えがあるのだ。
しかし、どこまで走ってもその橋が見当たらない。 川の相も渓谷の域に達し、クリークっぽくなってきた。
これは行き過ぎだ!こんなとこまで来た覚えは無い。」慌てて引き返す。
引き返したはいいが依然その橋が見当たらず、また最初のトンネルまで戻って来てしまった。
隊長「参ったなぁ。。。何かがおかしい。」
イシタさん「じゃあ、あっちの道へ入って降り口を探してみましょう!」 イシタさんの機転で別の道へ車を走らせる。
走りながら、川を覗き込むように振り返ると、、、見覚えのある景色がっ! 「あっ!? あそこがその降り口や!」
なんとトンネルを出たところの道路自体が探していた橋だったのだ! その上を”ただの道路”だと思って通ったので見つかるはずもない。
確か以前来た時は工事中だったので、ルートが変わったようだ。 皆とにかく降り口が見つかって良かった良かったと言って舟を下ろす。
最初に上流の”クリークっぽいところ”まで走って行った時
隊長車のあとについて来ていた面々は内心
「えっ!?こんなとこ下るの?マジか?」
と冷や汗を垂らしていたらしい。 大変失礼いたしました。(^;^)

スタート前に隊長は、皆に大事なことを伝えた。
「この区間は、もし何かあれば救助ヘリを呼ばないと
 川へ近づけないくらい秘境なので、心して下るように。」

あと、3段になった瀬とか、倒木がらみの落ち込みがあったという
記憶が蘇ったが、アホな隊長はそれがどのへんにあるといった情報までは
記憶してなかったので、その話を聞いたオー次郎さんやリョータさんは
ポカンとした表情で「まぁ、気をつけて行って来ます」と言うしかなかった。。。

そして、オー次郎さん、リョータさん、タイちゃんはポリ艇で、イシタさんはダッキーで下って行った。
チキンな隊長は、ミッキーさんとマニーさんが待つお祭り会場の河原へと戻った。
河原に着くと二人は時間を持て余していたようだった。 丸太乗り大会の進行がやけに淡々としていて、もう飽き飽きしていたのだ。
そこで、昼飯もまだだったので3人で近くの喫茶店へ入ることにした。 席に着くなり外は土砂降りの雨になった。
「あ〜ぁ、イシタさん達だいじょうぶかなぁ。。。」  ミッキーさんと隊長はトースト&カフェを注文。
マニーさんはメニューを見て、店員のおばさんに何やら聞いている。
マニーさん「うどんの中には何が入ってますか?」
おばさん「カマボコとネギやね。」
マニーさん「じゃあ、カマボコ抜きでお願いします。」
隊長「そんなカマボコくらいオレがつまみ取って食べたるがな。」
ミッキーさん「たぶんカマボコが、うどんやダシに付くのが嫌なんちゃう? なんか擦り身魚のエキスが付きそうでアカンのちゃうかな?」
なるほど、そういうことか!? マニーさんは宗教的なことも関係しているようで”生き物を殺してまで食べる”のが嫌みたい。
ほとんど野菜や牛乳を摂って暮らしているらしい。
牛乳は牛を殺さずに得ることができるから良し! カマボコは魚を殺してスリ身にするのでダメ!

マニーさんが日本という国で気軽に食べることができるのは、シンプルな”かけうどん”らしい。
聞くところによるとマニーさんは”丸亀製麺”フリークらしい。
隊長「そんなに讃岐うどんが好きならば、香川に来た時にはオレがうどんをたらふく食わせてあげるよ。
   マニーさんが”もういいです!カンベンしてください!”と言うくらい、トラウマになるくらい食わせてあげるよ。」
そういって携帯番号を交換したのだった。
ちなみに本州ではチェーン展開して名が通っている讃岐うどんの丸亀製麺は、香川県には店舗がない。
その店名を知っている香川県人も一割ほどだろう。、讃岐人からしてみれば
”丸亀”という冠名をよくもまぁ堂々と付けたものだなぁと思うが、その勇気と讃岐うどんで勝負しているスピリッツを讃えよう。
そんなマニーさんは、うどんのダシを美味しそうにすすっていたが
よくよく考えてみるとそのダシって、魚の煮干しから出来てるんだよなー。
ひょっとしてマニーさんは出汁といえば昆布だと勘違いしてるのかもしれない。
しかしこの事実を明かせば、この日本という国で
彼が食べられるものが無くなってしまうのではないか?
そう思うと、隊長はあえてそれ以上何も言うまいと思った。。。

窓から曇天を眺めながら、喫茶店でマッタリと過ごした。
ふいにミッキーさんが「隊長は結婚しないの?」と言った。
今回はカズケイさんが居ないので油断していた。(笑)
しかし、隊長はそう聞かれた時の返し文句を心得ている。
ズバリと切り返し、しばらくして喫茶店を出た。

河原へ戻ると既に祭りも終わっており
またいつもの河原のように静まり返っていた。
そこへイシタさん達が戻って来た。
この雨で皆のテンションは下がってるんだろうなぁ。さぞかし渋い顔をしてるんだろうなぁ。と心配して迎えると
4人ともピカピカした表情で帰って来たので驚いた!
イシタさん「いやぁ〜、すごい良かったですよ!
       霧掛かった新緑の中、瀬を越えるたびにアドレナリンが放出されてテンションが上がっていきました。」
リョ−タさんもかなり気に入ったらしく、イシタさんに「来年また来ましょうよ!」と迫っていた。
イシタさんもまんざらでもない表情で「そやな、もう少し上からでも楽しそうやな。」と微笑んだ。
すっかり身体が冷えきった我々は、もみじ川温泉で人心地を取り戻した。
イシタさん「さぁ、それじゃあ徳島ラーメンでも食べて帰りますか?」
ミッキーさん「あっ、マニーさんが。。。」
隊長「そっか、ラーメンは動物性でしたね。マニーさんが食べれないね。」
オー次郎さん「じゃあ私の知ってる”徳島にある讃岐うどん屋さん”へ行きましょう!」
という訳で7人は徳島で讃岐うどんを食べて帰路に着いたのでした。。。
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