昨日、「能登観光&グルメ」を満喫した4人。 一夜明け、長距離移動の疲れも癒えた。
これで心置きなく”手取川カヌーツーリング”に挑むことができる。
一昨日まで続いた梅雨のため、透明な水は期待できませんが水量は申し分なし!
車道からのぞくと、、、 おやおや、えらいスピードで流れています。(恐っ) 「このぶんだと、あっという間にゴールしそうだ。」
手取川沿いの土手道はかなり幅広い!スタート地点でダッキーを膨らませていると、「アッ!」という声が。。。
見るとサスケ氏がバツの悪そうな顔で照れ笑い。
こういう時は、たいてい”良くない報告”がある時なんだ。 大きな問題じゃないことを祈りつつ「どしたんな?」と聞いてみる。
サスケ氏「空気注入時に必要な専用バルブを、持ってくるの忘れちゃいました。てへへ。」
”てへへ”はケイにぃの専売特許かと思っていたが、彼以外にも”てへへ”と言う奴がいるんだな。
しかし、本当の問題は次の答えの中にある。
隊長「んっ? で、どこに忘れてきたん?」
サスケ氏「ゴール地点の車の中。」
よかったぁ〜! ”自宅に。。。”なんて答えたら川へ放り込んでやるところだった。
やさしいケイにぃは、サスケ氏を乗せてまたゴール地点へと走り去った。
自称”忍び”と言うくらいだから、サササッと走って取りに戻るのかと思ったら
何だアイツ? ありゃ相当、修行をサボッてるな。。。 サスケっていうよりは、”忍たま乱太郎”の方じゃねえのか!?(^:^) |
↓ツーレポに載ってない詳細・写真有り↓
|
その後しばらくして、スタートの準備が整った。
そして隊長が緊張した面持ちで「できるだけ沈は避けるように!」
と訓示したあと、皆舟に乗り込んだ。 とたんに、えらい速さで流れてゆく。
土手上から見た印象とは違い、ひとつひとつの波がデカい!
訓示した本人が沈しそうで、一番アセッている。
こりゃあ、ある程度推進力を保っておかないと波にもて遊ばれそうだ。
大きな波と、前をゆくサスケ氏のうしろ姿。。。どこかで見たような景色、というか場面。。。
ハッ! 隊長の脳裏に、ふとあの忌まわしい信濃川での体験がよみがえった!
あの時も大きく波立っていて、私の前をサスケ氏が嬉しそうに漕いでいたなー。
ブルブルッ! あかん!ここで沈したらどこまでも流されてまう!
それよりなにより、サスケ氏にはもうオレの情けない姿を見られたくない!
スキを見せたら今晩の宴でずっと笑われるに違いない。
そう思うと、なんだか腕に力が入り、迫り来る大波を砕き進む隊長であった。
ただ、その姿にカッッコ良さはない。
うめずかずおのマンガに出てくるような必死の形相なんだもの。。。
|
|
カヌーはどんどん進み、あっという間に川北大橋の手前までやって来た。
「昨日、みんなで下見に来た場所だよー!」
そう、この橋の手前には恐怖心を誘うようなホールが見えたので
昨日みんなで下見し、漕ぐルートをイメージしておいたのだ。
滑り落ちるようなチャラ瀬を、なるべく手前で漕ぎ降り、左岸沿いの流心に乗ったら
その後はなるべく右の方を漕ぎ抜けるというもの。
丁度この左にホールがあった。(←この日の話ですので参考までに。。。)
イメージ通り早めにチャラ瀬を滑り降り、そこから右岸寄りを漕ぎ進もうとするが
右側は結構な長さでチャラ瀬が流れ込んでいた為、左へ、左へと流される。
しっかり漕がないと左のホールへ押し流されそうだった。。。
初心者は注意した方が良さそう。 ここは左岸の土手道より下見ができる。
また、チャラ瀬を滑り降りる手前の中州で一旦舟を着けて
中州の一番下から漕ぎ出せばその不安は無いだろう。
|
川北大橋の下はアユ釣り師も多い
|
左へ押しやられずにクリアした隊長が振り返ると
サスケ氏も同様にホールを避けて下ってきた。
なんだ、避けるのか。。。 彼はホールへ突入するのかと思ってた。
突入して沈すればいいのに!(^;^)
隊長がエディーに入って見守っていると
流れてきたサスケ氏もエディーに入り、上流を振り返る。
そう、二人とも「カズケイさん、大丈夫かなぁ。」という思いだったのだ。
上流に向かってゼスチャーを投げかけるサスケ氏。
「カズケイさん、こっち!こっちー!そっちはダメあるよー!」
その合図に気付いたカズケイさん。 ダッキーの向きを変えたはいいが
右側から流れてくるチャラ瀬の水勢に押され苦闘している。
見ていてハラハラしましたが、なんとか漕ぎ抜けてきた。
サスケ氏「さすがに今のところは”カズケイさんヤバいかも?”って思ったお!」
隊長「遠くから見た時は、あんなに危なっかしい印象はなかったけど
実際に漕いでみるとずいぶん違うもんだね。」
|
|
カズねぇ「左に行ったらアカンって思ってたんやけど、右からの水勢が強くて焦ったよ!
お父さんに”アンタぁ!右やで、みぎぃ!って叫んでたのに全然舵が効かんのよ。」
ケイにぃ「えっ! いやいや私かて必死で漕いでましたって!
いかんせん私は左派なんでどうしても左に行ってまうんかなー?(^;^)」
なるほど、そうか。。。 今にして思えば、、、
サスケ氏が”いつもなら奇声を発して飛び込むようなホール”を回避して下ってきたのは
後続のカズケイさんを思ってのことだったのか!?
あそこでサスケ氏が「ヤホーイ!」と叫んで突っ込んで行ったら、
それを見たカズケイさんも間違いなく突っ込んだだろうから。。。
なるほど、、、たいした忍びだよ、君は。。。
|
|
通常時での手取川の光景(水位と透明度)がどうなのかは解らないが
今日の水位はおそらく普段より多めで少々濁り気味といったところではないだろうか?
アユ釣り師も川の中央近く(深み)までは入っていなかった。
彼らもこの速い流れに足をすくわれては、ひとたまりもないのだろう。
おかげで僕らは釣り師の対岸を難なく漕ぎ抜けることができた。
(水量が浅く、川幅が狭くなった川ではこうはいかない)
また、今日の本流は流れが速く濁りが入っているので、アユが避難しているであろう
「流れの緩く、濁りが少ない側流」で釣っている人も多かった。
そういうわけで軽快に漕ぎ進んだ4人は、あっという間に辰口橋も通り過ぎ
ちょうどツーリングの中間地点となる中州に上陸し、お昼休憩することにした。
うしろから漕ぎ降りてきた面々も、「ヤレヤレ、ようやくお昼かよ。」
という表情で丘へあがった。
|
鷹狩りの途中で一服する殿のように
一座の中央に構えるカズねぇ
その姿はじつに男らしい。。。
(またをとじなさい!またを!)
|
カズねぇ「隊長がビュンビュン飛ばしてくもんだから、うちの主人怒ってたでー!」
隊長「えぇっ! ごめんごめん、流れにまかせてついつい。。。(汗)」
ケイにぃ「だって、だってぇー! ぼくはビールが飲みたいのに
隊長が休みもせずに下ってくもんだから
クーラーボックスからビールを取り出す暇もなく、ノドがカラッカラで、
ぼ、ぼ、ぼくはノドがカラッカラでぇー!ビビ、ビールぅー!」
サスケ氏「そんなに辛いならテキトーな河原に舟つけてビール飲みゃイイんじゃね?
そこまで律儀にあのヘッポコ隊長に付いてかなくてもさー、
まったくおかしな部隊だよ。。。」
|
|
昼食を摂った河原の向こうにスポーツ公園が見えた。
この公園はとても広く、バーベキュー広場やキャンプ場があった。
ただ残念なことに、それらの広場へ下りてゆく道はゲートで閉ざされ車は入れなかった。
川が増水気味で危険なのでそうしてるのか、普段からそういう管理なのかは不明ですが
ここ以外の入川道もほぼすべてゲートで閉ざされているので車は入れない。
(人だけなら、またいで入れるけどね)
ゆえにカヌーツーリングでのピックアップポイントは限られる。
|
サスケ氏が持っている”エアー社のタンデム艇”が欲しい
というケイにぃは、少しだけ借りて一人楽しんでいた(^;^)
|
そうそう、一番驚いたのは”手取川沿いの土手道がやけに広い!”ということ!
車が楽に対向できるその土手道は
しっかりと舗装され、サイクリングやジョギングを楽しむ人を多数見かけた。
ケイにぃ「ここの管理道、ひろいなー!」
サスケ氏「しかも延々と、どこまでも舗装されてる。
これならサイクリングしたくなる気持ち、解るなぁ。。。」
なにしろ僕達はこの土手道でダッキーを膨らませたくらいですから。
いかに広いかがお解りいただけるのではないでしょうか。(^;^)
昼食後、濁った川に再び舟を浮かべ、ひたすら流されるがまま。。。
ここから下流は、特に危なっかしい場所は無かったので安心して下る。
沈の心配も既に無い。。。
|
|
あ、そうかっ! 隊長の場合、漕ぎ出してすぐに沈することが多かったんだ。
ということは逆に、最初に沈しなければあとは大丈夫なんだ!
そうか、隊長の場合、最初が肝心なんだな。(^;^)
手取川で何かをつかんだ隊長であった。。。
(ほんまにそれで大丈夫なんか??? 笑)
漕がなくても僕達を送り出しくれる手取川。
あとは気楽に流されるだけだった。。。
背もたれに身をあずけ、仰ぎ気味に遠くを眺める。
向こうにゴール地点の手取川橋が見える。
その橋の左岸には「手取フィッシュランド」の観覧車とコースターのレールも見える。
そう、あとはのんびり流れるだけさ。。。 |
川沿いの道を走る1台の車が、だんだんと速度を落とし我々のそばで停まった。
子供が走り出てきて凝視。。。 そのあと父親も顔を見せた。
こちらに向かって手をふる親子。 あはは(^;^) 隊長も大きく手を振り返した。
なんだか、いいなー。 カヌーに乗ってるだけで見知らぬ人とコミュニケーションがとれる。
言葉も要らない。 ただ手を振りあうだけのコミュニケーション。 たったそれだけで心は満たされる。。。
手取川は、もっと上流側では激流で、それを楽しむカヤッカーの方が多いのだろう。 だから手取川のカヌー情報も、そういうものが多い。
しかし今回我々が下った区間は、1つか2つ程度の箇所を注意すれば初級者でも充分楽しめるだろう。
また、水位的に見ても、ファルトで下れそうだった。 それぞれの技量に応じて、それぞれに楽しめる川なんじゃないのかな。(^:^) |
|
手取川橋をくぐり抜けたところ(右岸)にゴールした4人は、カヌーをたたみ川北温泉へ。。。
風呂上がりにソファでくつろいでいるとサスケ氏から提案が!
サスケ氏「まだ昼の2時かっ!? ツーリングが意外に早く終わったんだなぁ。
う〜ん、、、今から庄川へ移動しない?」
ごもっともな意見だが隊長は内心こう思った。
「そんなこと、もっと早く言ってくれるかなぁ、、、今からテント撤収したら
また汗かいちゃうじゃんかっ!せっかく風呂入ったというのに。。。」
だが隊長は独裁者ではない。心優しい隊長は(←猛アピール)
ここで民主的に採決をとった。
賛成2名、、、どっちでもいい2名、、、
こうして4人は庄川へ移動することになった。。。(涙) |
炎天下の中、汗ダクになってテントをたたみ、、、庄川へ移動したあと、またそのテントを汗ダクになって建てる。。。
チクショー、おぼえてろよサスケ!
し、しかしだ。。。 僕達は思いがけず、素敵な”無料のキャンプ場”に出会った。
それは庄川へ移動して来て野宿地を探していた時のこと。 めぼしい河川敷を見て回ったが、適地が見つからず悲壮感が漂い始めた頃だった。 |
|
サスケ氏「しかたない、、、
隊長が言ってた”最終手段の無料キャンプ場”とやらに行ってみるか?」
隊長「無料というだけで、その実はどうだか知らねーよ。
しかも今日は3連休のドまんなか。キャンプ場の上に”無料”とあっちゃ
目も当てられない惨状が繰り広げられてるかもしれんよ。それでもいいかい?」
カズねぇ「瀬にダッキーはかえられん。 いや、背に腹はかえられん。
私たち女性はトイレがあればそれに越したことはないし。。。」
ケイにぃ「しかたないですよ隊長ぉー、行きましょう!」
という訳で、重い気持ちでそのキャンプ場へと車を走らせたのだが
着いてビックリ!
|
|
そこはヒッソリとすいており、めっちゃ広くてキレイだった!
よかったぁー!
夜遅くまで奇声をあげる輩や、早朝からわめき散らす童もいない。
ラッキぃー!
こうして素晴らしい夜を迎えることになった4人。
テーブルのまわりに各自椅子を配し、酒を注ぎ始める。
網の上では、鮎とソーセージがこんがりと焼けはじめ
机上には艶やかな刺身が並ぶ。
あーー、気持ちいいなーーー! (仰ぎ見ると満点の夜空っ!)
あまりの美しさに、そのままひっくり返りそうになる。。。
そして4人は、あっというまに至福の頂点に達し、
ベロンベロンの状態でテントへと転がり込むのであった。。。
あぁ、なんて素敵なキャンプ場なんでしょう!
きっと明日の庄川もウットリするような川なんでしょうね。
と、本当にいい気分で眠りについた。
あとで思ったのだが
我々自身が”キャンプ場での輩”と化していなかったか?と心配になった。。。(爆)
|