シルバーウィークの”魚野川カヌーツーリング”も無事に終えた我々は本日、帰り支度のあと日本一長い川”信濃川”を覗きに向かった。
のぞくだけか? 漕がないのか? と思っているそこのあなた。 焦らない、焦らない。(^:^)
我々が漕ごうとしている区間(宮中橋〜十日町橋)は、ツーリングレポートがほとんど無かったので
実際に行って、覗いてみないことには”漕げるのかどうか?”も分からない。 水量もあるのかどうか???
とりあえず下調べしておいた”ゴール地点にできそうな場所”(十日町橋・左岸にある信濃川運動公園)へと向かう。
この運動公園は、県道からの入り口が、見逃してしまいそうなほど素っ気ない場所にあるのだが、いざ園内に入ってみると
「さぁ、いつでも誰でも入園して遊んでくださいよ!」と言わんばかりに開放され、広々としていた。
公園内の小道を、川に向かって車を走らせる。 と、、、運良く川へ降りられる階段を発見!
というわけでハイ、ここをゴール地点に決定!
車を1台置き、残る2台で今度は”スタート地点にできそうな場所”を探しに向かう。
姿大橋のあたりからスタートできれば距離も短くプチツーリングには丁度良いなと考えていたのだが、出艇できそうな場所が見あたらない。
しかたなく、もうひとつ上流の”宮中取水ダム”下の宮中橋へと向かった。
この橋の下流左岸には”ミオンなかさと”という温泉プール施設がある。
その施設に到着すると、車窓から”信濃川ラフティング!”というノボリが目に飛び込んできたっ!
そして、そのノボリの文字は、もれなく隊員達の目にも飛び込んでいた。。。 |
ミオンなかさとの駐車場裏にある広場
フカフカの草地の横にある畦道を降りると川へ出る
この日河原は消失していた
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そのとたん、今までおとなしく乗っていた隊員達がいろめき立った!
車から降りるやいなや、隊員達は目をこすり、再度そのノボリを確認した。
だがやはりそこには信濃川ラフティング!という文字がハッキリと書かれていた。
(だ、だまされたっ!)
誰もがそう思ったに違いない。。。 みんな一斉に隊長の方へ向き直った。
「たいちょー!ラフティングって書いてますけど!?」
「この川って、そんなにスゴイ川なん???」
「ってか、下れるん??? ファルトなんかで。。。」
口々に叫ぶ隊員達。 動揺の色が隠せない。。。
しかし、ある程度の下調べをしてこの場所にやって来ている隊長だけは
顔色ひとつ変えなかった。
むしろ、”あぁ、やっぱりか。。。(汗)”という心境だった。。。
しかしこんなにドデカい川幅だし、
航空写真を見てもそんなに凄そうな瀬があるようには見えなかったんだ。
だから、たとえ激しい箇所があったとしても、
それはおそらく1〜2箇所ほどだろうと思っていたのだ。
そこだけポーテージすりゃイイじゃん!とタカをくくっていたのだ。
し、しかし、、、
静岡県の富士川でラフティングガイドをしているサスケ氏が黙っちゃいなかった。
サスケ氏は今までの経験上、ラフティングの恐ろしさを知っている。
それに隊長の”どこか肝心なところが抜けている性格”もわきまえている。
その忍びはラフティングのノボリが立つブースへ、のしのしと歩いていった。
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サスケ氏「すみませーん!この川を下るうえで注意しなければならない場所はありますかぁ?」
すると丁度、ラフトの出発準備をしていたガイドのお兄さんが丁寧に教えてくれた。
「出発して500メールくらい進むと、流れが左右に大きく別れるところがあります。
私たちは右岸側の方へ進むんですが、左岸側も多少浅いかも知れませんが行けると思います。
いずれにせよその下流で左右の流れがまたひとつに合流しますから。(^:^)
そのあと、その合流点から500メートルくらい進んだところに川の流れが一気に集中するような場所があり、そこが物凄い瀬になってます。
そこをファルトで漕ぎ下ると、瀬の中にある岩に突き刺さっちゃうかも? フレーム折れるかもね。。。(汗)
でも大丈夫! 右岸からポーテージできますから。 その瀬の手前に近づいてくると流れが溜まりだすから分かると思いますよ。
じゃあ気をつけて! 楽しんできてくださいね。(^:^)」
それをサスケ氏の背中越しに聞いていた隊長は「ほらみろ、気を付けなきゃならん瀬は1箇所くらいじゃんかっ!」と思った。。。
僕達がフォールディングカヌーを組み立て始めると、さきほどのお兄さんとは違うスタッフ(ご婦人)が近づいてきて笑顔で語り始めた。
「こないだココへ野田知佑さんが来て、信濃川を下ったのよ。 その模様が今度ビーパルに載るそうだから、よかったら読んでみてね。
その日、野田さんは沈したみたいだけど、”こんなに面白い川は久しぶりだよ!”と言って喜んで帰って行ったわ。
皆さんも今日の川下り、楽しんでくださいねー!(^:^)」
このラフティングカンパニーのスタッフは、とても感じの良い人ばかりだった。。。 |
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そうか、野田さん、、、沈したのか。。。
その話を聞いていた隊員達の顔色は、より一層引きつった。
「やっぱり沈するような川なんだっ! 私たち、下っても大丈夫???」
キョロキョロと落ち着かない隊員達を横目に、ただ一人隊長だけは
「野田さんはヘタッピなんだよ。オレ達は大丈夫だ!」と
顔色ひとつ変えずに舟を組み立てていた。。。
が、このあと、、、ただ一人隊長だけが
思い切り顔色を変えるハメになるのだった。。。
宮中取水ダムから結構な水量が放流されているのだろうか?
川は豊満な水を蓄えていた。。。
そしていよいよ、”ミオンなかさと”横の小さな河原からスタート!
とうとうと流れる大河に躍り出る4艇。
振り返ると上流側には幅の広い瀬が見えた。
その瀬は岩だらけで”ありゃあファルトじゃちょっと大変そうだな”と思った。
今日の空は寒々しい。その暗さが皆の恐怖を一層あおり立てた。。。
漕ぎ出して少し進んだところで、お兄さんが教えてくれた別れ道が見えてきた。
左岸ルートは浅そうだな。右岸ルートは水量豊富だが大きな瀬が見える!
たしかお兄さんは「私達は右岸側を行きますが、、」と言っていたな。 |
あれは要約すると
「私たちはラフトボートなので激しい方の右岸ルートを行きますが、あなた達は左岸側の方が無難ですよ。」という意味だったのだろう。
そう思い、隊長は左へ進路をとり始めたのだが、先頭を進んでいたサスケ氏は何の迷いもなく右岸側へと突っ込んで行った!
隊長は一瞬「えっ!?そっちへ行くの?」と思ったが
”右岸側の方がカヌーを擦る心配も無いしな、、、ま、、いっか。”と思い直し、サスケ氏の後をついて行くことにした。
瀬に近づくにつれ、「わっ、、、わぁぁ、、、、わぁぁあああー!」と叫んじゃうほどの瀬だと判明!
行く手には大波が立ち、しぶきが飛びまくっている。
”ここはヘタに波端を進むより、メインカレントを通った方が安心だろう”と思い、大波立つ瀬のドまんなかを漕ぎ進む隊長!
「バン、バーン!」 大波を越えるたび、舟先が大きく上下する。 ”ヤバイ!(汗) ここで誰かが沈するかもしれないっ!”
そう思った隊長は、レスキュー態勢をとろうと慌てて左岸寄りのエディーに入ろうとした。
が、、、その方向転換が急過ぎたっ! 船尾が流れに噛まれ、カヌーが一瞬にして60度傾いた!(顔面蒼白)
「あっ!」と思った時にはもう、川へ放り出されていた!
「ま、マズイっ!やっちまった!(大汗)」 ひっくり返った舟につかまり、パドルを握りしめたまま流される隊長。。。 |
↑ヨレヨレになって岸へと辿り着く隊長↑
しかしさすが日本一の川だ
流された距離も今までで一番長かった(泣) |
そんな隊長の窮地など、つゆ知らず漕ぎ進む忍びの姿が
遠く下流にポツンと見えた。。。
”何楽しそうに先へ進んでんだよおー!レスキューしろよなっ。
サスケ氏のあとを付いて来たばっかりにこんなハメになったんだぞっ!”
そう思うと、なんだか腹が立ってきた隊長は、大きな声で
「サスケ−っ! このやろぉおおおー!」と叫んだ。。。
すると聞こえたらしく、サスケ艇はこちらに向き直った。
その時のサスケ氏の顔は、今も忘れられない。
サスケ氏は”流されている隊長”を見るなり
「アレッ? たいちょー、元気だねー!この寒い中泳いじゃってー。
あっ、それとも沈? ひょっとして沈ってやつ!?」
というような表情をしたあと、ニヤリっ!と笑った。。。
”サスケ氏はラフティングガイドをしているくらいだから
レスキューしに漕ぎ上がって来てくれるかもしれない”と
密かに期待した隊長がバカだった。 遙か遠くに見えるサスケ氏は
漕ぐ手を休め、ボッサぁ−−−っとこっちを見ている。
なんならついでにハナクソでもほじろうか、というくらいのボッサぁー具合だ。
”おぬし、覚えてろよっ!” 淡い期待が崩れ去る瞬間だった。。。
(実際のところは流れが速すぎて、
いくらサスケ氏といえども漕ぎ上がって来ることができなかったそうだ) |
”うぅ〜。。。予想以上に水が冷たい! これは早く上がらねばっ!” そう思ったらすぐに行動!
転覆したカヌーを起こし、その中にパドルを放り込む。 そして舟を片手で掴んだまま、左岸へと泳ぐ!泳ぐ!泳ぐ!
だが、いかんせんここは大河。。。 なかなか岸へ近づけない。 そうこうするうちに、次の早瀬に突入!
「うわぁぁあああ!」 底岩にゴンゴンお尻をぶつける。(これが意外に重痛い)
しばらく流されたあと、その下の大きな中州に辿り着いた隊長。ヘトヘトになりつつも後からやって来る隊員達のレスキュー態勢に入る。
だが幸い、すぐ後ろをついて来ていた青さんは驚異のバランス感覚を持っているらしく、無沈で漕ぎおりて来た!
”よかったぁー!残るはカズ&ケイさんだ。彼らはヤバイかもしれんなぁ。。。”
そう思いながら待っていたが、2人の乗った舟がなかなか現れない!
”瀬の途中でどうにかなってしまったのだろうか?”と不安になる隊長。。。 だとしたら早く助けに行かねば!
上流に向かってヨロヨロと歩き始める隊長。 体力の無い隊長が、ゼェゼェ、ハァハァ言いながら河原を歩いていると
左岸ルートの方を見に行ってくれた青さんの声が聞こえてきた。「カズケイさんは左岸ルートを無事に漕ぎ下って来てまーす!」
ありがとう、青さん。 ”よかったぁ〜!” こんなに安堵したのは久しぶりだった。。。 |
轟沈で大量に入り込んだ水を手で汲み出す隊長
他人の沈は笑えるが、我が身の沈は悲しい(^:^)
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5人は一旦中州に集まり、お互いの健闘を讃え合った。
青さん「隊長の沈を見て、手にチカラが入りましたよぉー!
メインカレントは恐いので、端っこを通ったらなんとかなりました!」
カズねぇ「私たちは隊長の豪沈が目に入ったので
すぐに左岸ルートへ方向転換しましたー!(^:^)」
ケイにぃ「ぼくは右岸ルートへ行きたかったんだけどなぁ〜。」
カズねぇ「私は絶対に”沈はイヤや!”と思ったから
”アンタぁ、右岸ルートへ行くんやったら離婚やで!リコンっ!”
って叫んだわよ。 まったくもぉー!」
ケイにぃ「そう言われるとねぇ。。。」
隊長「いやぁー、みんな無事で良かったよ!(^:^)
各自が安全策を判断して行動できたのは素晴らしいことだよ!」
(”サスケ氏が行ったから”といって後をついて行った隊長はアホですね!)
サスケ氏「さすがにあの流れじゃ漕ぎ上がれないよ。 しかしあれだな、
このくらいの大河になるとこの程度のスローロープじゃ意味ねぇな。」
ポシェットのようなスローロープを感慨深げに見つめるサスケ氏であった。。。
ってか、アンタ!ほんとにレスキューする気あったの?(爆)
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隊長「みんな見た? 沈したあとのオレのセルフレスキュー! お手本みたいだったろ? 他人をアテにしてばかりじゃダメだぜ!」
隊長としての威厳を保つため、体裁を繕うのが精一杯だった。。。
さて、再びカヌーに乗り込み川へと繰り出す。 沈しなかった隊員達は皆すがすがしい顔をして下り始めた。
ただひとり隊長だけは顔色を変え、しばらくその場にヘタりこんでいた。。。
この調子じゃ先が思いやられるが、気を取り直して出発!
あぁ〜、でも写真撮られてなくて良かったぁ。
先頭を行くサスケ氏は”沈して流される姿”をカメラに納める絶好のポジションだったのにね。(^;^)
サスケ氏がカヌーツーリング初心者で良かったよ。しかし次回からは確実に撮られること間違いなし!
しかもあの忍びは”防水ムービーカメラ”を持っているから、沈して流される間じゅうずっと撮られ続けることになる。
悲惨な姿を動画に納められないように、皆さん!あの忍びには注意ですよ!
景色を眺めては、”広いなぁ〜。。。 四国・吉野川にもこんな雰囲気の場所があるなぁ〜。。。”とテンションを上げようと試みるものの
どんよりした空のせいか、なんだか寒々しい。 (隊長の場合、沈したせいもある。。。)
晴天だったなら、この川の印象もまたずいぶんと変わっただろう。。。
しばらく進んでみて、あることに気づいた隊長。
”そういえば、、、釣り人が居ない!” この辺りにはアユを放流していないのかもしれないね。
宮中取水ダムの”JR東日本の水利権取り消し処分”
(JR東日本の発電取水量に不正・虚偽行為があったことから、国土交通省から水利権の取消処分を受け発電用取水をストップ)
によって放流が再開されたのが2009年3月だから、今この川にはこんなに水量があるのかもしれない。
それまでは取水のせいで、このあたりの川は枯れ川のような状態だったのかもしれない。
そういうわけで漁業区にも設定されていなかったのではなかろうか?
JRの取水にまた許可が下りれば、今のような水量豊富な川の姿は見られなくなるのかもしれない。
僕達は良い時期に来たのではないだろうか。。。 ( 参考→ 信濃川発電所 JR東日本信濃川発電所不適切事案 ) |
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広く、なだらかな瀬を1つ、また1つと乗り越える。
”やっぱり、ひとつひとつの波が大きいな〜”と思いつつパドルを操っていると
その先にまた、ちょっとした瀬が見えてきた。
そう、この時はまだ ”ちょっとした瀬” にしか見えなかった。。。
隊長は左岸寄りに進もうとしたが、
右隣で漕いでいるサスケ氏が呟くような小さい声で
「これは右の方から行った方がいいかも。。。」と言った。
そこで隊長はどちらにも行けるように中央よりやや右側を進んだ。
この時の隊長はまだ、この”ちょっとした瀬”と思っている瀬が、
じつはお兄さんが教えてくれた”すんごい瀬”だということに気づいていない。
というのも、遠くから眺めていると、
それほど水が集約されていってるようには見えなかったから。
”その危険な瀬はもう少し先だろう”と考えていたのだ。
”あんまり右岸の方へ近づくと浅くなっちゃうからヤダなぁ〜”と思いながら
だんだんとその瀬へ近づいていった。。。
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そして数秒後、、、「うわっ、この瀬、、なんかヤバそう!」
と思った時には、既に速い流れの中。
このままでは、静かに、、そして瞬く間に、、サーーーっと流され
瀬に吸い込まれてしまうだろう。 慌てて右岸めがけて漕ぎまくる。(汗)
サスケ氏も「スカウティングしよう!」と言い右岸へ向かう。
2人の頭上に浮かんだ ! (ビックリマーク)を見た後続の隊員達も
すぐさま舟先を右岸へと向けた。
右岸の広い河原へ舟を着け、皆それぞれにスカウティング。
サスケ「これが、あのお兄さんが言ってた瀬なんじゃないの?
こりゃあラフトボートじゃなきゃ危険だよ。
ダッキーのわたくしといえどもココはパスします!」
隊長「お兄さんが言ってた瀬って、本当にコレかぁ?
もっと先だと思うんだけどなぁ。この先にもこういうのが
あるかもしれないから油断せずに行こう!」
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この時隊長は心の中で密かに冷や汗をたらしていた。
というのも、もしサスケ氏が言った
”ここは右の方から行った方が・・・”という声を聞き逃していたら
間違いなくその瀬に突っ込んだろうから。
あの時隊長は、”物凄い瀬は、まだまだ先のはず”と思い込み
”左岸寄りの方が深いし、流芯だからそっちへ行こう”と思っていたのだ。
いやぁ、危ない危ない。。。
ツーリングレポートの少ない川は、やはりひとつひとつの瀬を
スカウティングしながら進まねばならないと肝に命じた。
そう考えると、川下りひとつ取ってみても
ワンチョイス見誤るだけで身を危険にさらすことになる。
我々は1つ1つの幸運を手にしながら進んでいるようなものなのだ。
これは人生においても同じことが言える。。。
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今回の隊長は
”サスケ氏が同行することになった”というLUCKを手にしていたわけだ。
サスケ氏の声が隊長の耳に入らなかったら、
隊長も隊員達も危なかったかもしれない。
今度からはサスケ氏のことを”神”と呼ぼう!(笑)
荒れ狂う瀬を横目に、右岸からポーテージした5人。
彼らはますます「この先大丈夫???」という表情になっていった。(汗)
またしばらく広い川を漕ぎ進む。
瀬もない場所なのに、全体的に波立っているところがあった。
どういう原理でこの”普通ならトロ場になるような場所”で
大波がざわめき立っているのだろうか?
これには神であるサスケ氏も首をひねっていた。(忍びから神へ昇格?^;^)
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”これだけの大河だと、向かい風が吹いたら大変だろうな”と思いながら
今日の追い風に感謝した。
”お兄さんが言ってた瀬はこのへんにあるんじゃないの?”と
隊長が予想した場所へやってきたが、何も無かった。。。
ということは、やはりさきほどの荒れ狂う瀬が
”お兄さんの言ってた物凄い瀬”だったようだ。
ここから先はこれといって険悪な場所は無い、という話だったので
安心した5人はお昼ご飯を食べることにした。
岸に舟を着け、カヌーから降りるやいなや
隊長は「しんどっ!」と漏らし、その場に座り込んだ。
隊長のこのヘバった姿は、サスケ氏の瞳には大変可笑しく映ったらしい。
サスケ氏「はははははっ!川下りにおいて、何が一番しんどいかって?
沈して泳ぐことほど疲れるもんはないよねー!うはははははー!」
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隊長「。。。。。”くっそぉー、おぼえてろよ!この忍びめっ。ぺっ!ぺっ!”」
なんだかサスケ氏にはやられっぱなし(流されっぱなし)だ。
いつかあの忍びをギャフンと言わせてやるっ!
昼メシ時も隊長の沈話で盛り上がった。
隊長「ひょっとして野田さんもあそこで沈したのかな?だとしたら光栄だよ!」
カズねぇ「野田さんは先ほどの物凄い瀬を漕ぎ下ったのかしら?」
サスケ氏「いやぁ〜、さすがにあそこはポーテージしてるでしょ。
翁も、もぅ若くないんだし。。。」
青さん「しかしこの川は大きな波が立ちますねぇ〜。ダイナミックな川だな。」
あとで調べてみたら、野田知佑さんはもっと下流の方を漕いだんだそうだ。
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さて、昼食後も気を引き締めて下ります!
時折、大波が立つ。 推進力をつけて進まねば、この波に翻弄されそうだ。
しばらく下ると、姿大橋の上流側に瀬が見えてきた。
流れが右岸に打ち付けている。
川の勢いに負けてカヌーごと右岸に打ち付けられるのはゴメンだ。
沈のショックですっかり弱気になっている隊長は早々にポーテージ宣言!(弱っ)
隊員達も、ここは隊長のメンツを立てて一緒にポーテージしてくれる。
ただひとり、ダッキーに乗って調子づいてる忍びだけは
「ギャハハハハハッ!」と笑いながら、我々の横を漕ぎ抜けて行った。。。
そのさまを川岸から”いいなー、ダッキーは。” と言い、眺めていると
隊長の後頭部に「普通こんな川をフォールディングカヌーで下るかぁ? はぁ?」
という隊員達の冷たい視線が突き刺さった。。。(汗)
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この川は大きな岩が多いね。
ちょっと浅い早瀬では、ファルトボートだと岩を避けるのに精一杯だ。
河原の石も大きく、ポーテージする時は非常に歩き辛かった。
たまに川中に大きな岩が鎮座しているので、青さんは遠くに見える大岩を
「あっ、イノシシが川を渡ってる!」って勘違いしたほどだ。(爆)
北越急行ほくほく線の鉄道橋をくぐり抜ける。
その先に、今度は左岸へと流れが打ち付けている瀬が見えた。
すっかりの弱気の隊長はここでも、思いっきりインコースを漕ぎ抜けた。
その後も、大きな波に上下しながら漕ぎ進む。
なんだろう??? 沈したせいかな? この川ではあまり陽気になれない。
なんだか気分が高まらない。 そんな川の印象だった。。。
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そしていよいよゴール地点手前の十日町橋が見えてきた。
この橋の下流側には低い堰のようなものがあるのか
流れがちょっとだけ落ち込みスプラッシュが舞っている。
一番難なく通過できそうなのは左端だな。
ゆえに十日町橋をくぐる手前から左岸べりを漕ぎ進んだ。
しかし橋の下に近づくにつれ、流れが橋脚にぶつかりそうな気配だったので
ここでも弱気な隊長は、舟を引っ張って岸沿いを歩いた。
隊員達もまた隊長のメンツ立て、舟を引っ張って歩いた。
(本当は漕いで行きたかっただろうに。。。)
こうして我々は橋の下を通過したのだが
ここでもやはり、ダッキーに乗るサスケ氏だけは
「たいちょー、すげー弱気じゃんっ! 大丈夫だってばー!
ワシャシャシャシャー!(^;^)」と笑って漕ぎ抜けて行った。
ちょっとした殺意を覚える隊長であった。。。
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橋の下流側でまた舟に乗り込み
少しだけ漕ぐと、もう左岸はゴール地点の護岸だった。
護岸の階段をのぼり終えると、皆それぞれに
「いやぁ〜、今日はキツかったなぁー。」とか
「無事でなによりだね。」と声を掛け合った。
腰に手をあて丸まった背筋を伸ばしながら、今来た信濃川を眺める。
心からホッとする瞬間だった。。。
結局のところ、日本一長い信濃川で
日本一短い根性(折れやすい心)を露呈した隊長であった。。。
このあとカヌーを畳み、車に積んだとたんに雨がポツリポツリと降り出した。
ほんとにラッキーな一日だった。
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2009年・シルバーウィークの旅もこれで完結! |
冷えた身体を温めるため、5人は”千手温泉・千年の湯”へ向かう。
この施設には”おせっかいな番頭”が居て、”自販機”が無い。(最悪だ!)
こんな施設へはもう二度と来ない!(キッパリ)
風呂上がりの駐車場で5人は、またの再会を誓って別れた。
新潟を夕方に起ち、大阪に戻ったのが深夜2時。
休日特別割引の高速道路は渋滞し、サービスエリアも混雑していた。
ほとんどケイにぃが運転してくれたおかげで、その間隊長は寝ることができた。
ゆえに大阪からそのまま四国へ、今度は一人で走り出すのだった。。。
夜が薄っすらと明けた朝5時、自宅に帰着。
いやぁ〜、じつに充実した旅だった。
一緒について来てくれた皆さま、ありがとうございました!
色々な面で助けられました。 また行きましょうね!(^;^)
いやぁ〜、カヌー仲間って、ほんっとにいいもんですね! |