季節も6月に入り、近隣の河川ではアユ漁(釣り)が解禁になった。解禁したての頃は多くのアユ釣り師が川に立ち入ることが予想される。
ゆえにカヌー下りをしていても釣り師と遭遇するたび、その面前を通させてもらったり、時にはその後ろを舟を担いで回避せねばならない。
そういうことを考えると面倒なので、解禁したての時はなるべく川下りを控えてしまう。
でも、そうとはいえ、、やはりどこかで舟を浮かべたい。。。
そんなことを思っていると、首尾良くノリさんから「琵琶湖で小鮎釣り対決でもせんかっ?」と矢文が届いた。
おお!望むところだっ! という訳で今回は、琵琶湖でカヌーと釣りを楽しむことになった。(^:^) |
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前夜から”のりさんお薦めの野宿地”に集合していたノリさん一家と隊長は
ハッシー家族がやって来るまでの間、小鮎釣り対決!とあいなった。
練り餌はノリさんが自作した物を使用。
料理上手なノリさんは、練り餌を美味しそうな団子のように作って来た。
その団子を思わず口に近づけた隊長は、次の瞬間
「うわっ、クッサぁー!」と顔をしかめた。
それもそうだ、これは魚の餌なのだから。。。
この臭いなら魚がいっぱい寄ってくるだろう!
と胸を躍らせつつ仕掛け作りに勤しむ。
仕掛けは、各々の自由に施すことになった。
小鮎釣り専用の仕掛けを持っていなかった隊長は
アジのサビキ釣り仕掛けでチャレンジ!
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しかし、、、二人の真剣なまなざしとは裏腹に、ただただ時間だけが過ぎていき
1時間後、結局竿がしなることもなく、さんざんな結果に終わった。。。(涙)
のりさん「だいたいなぁ、釣れる時っていうのはなぁ、小鮎が群れになって回遊してきた時や!
そんな時は小鮎がパチャパチャとライズしてるから”あっ、あそこに群れがおる!”って解るもんなんや。
でも今回は全然ライズしてなかったやろ。やっぱ群れに当たらんと無理やわ。。。」
小鮎釣りなんて初めての経験だった隊長は、それがどういう釣りなのか解っただけでも面白かった。
まず、練り餌の作り方が独特で、仕掛けはサビキ釣りっぽいが練り餌を入れる器(ラセン)が少し違った。
隊長の住んでいる地域の釣具店では、小鮎釣りの仕掛けなんて売っていない。
陳列棚には海釣り関連のものが多数を占め、川釣り関連の道具は極わずかしかない。
そのため、隊長は今回しかたなく”サビキ釣り”の仕掛けて臨んだ訳だが、この時ノリさんの小鮎釣りの一般的な仕掛けを見せてもらったので
次回はそれに似たものを自作すれば、なんとかなりそうな手応えを得ることが出来た。
ポイントは練り餌を入れておく”ラセン”って器なんだけど、これはステンレスの針金で充分作れそうだ。
来年こそは小鮎の天ぷらで”うはうは”言いたい。。。(^:^) |
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小鮎釣りで打ちのめされたオッサン二人が、今度はルアーで
ブラックバスの駆除でもしようかとルアーを投げて遊んでいると
ハッシー家族がやって来た!
久しぶりに見る子供達は、みな少し大きくなっていて驚いた。
竿を仕舞い、皆でお昼ごはんを食べ
そしてまたいつものように満腹のお腹をさすりながらカヌーを組み立てた。
今日はバイク部長・のりさんの案内で
安曇川河口から、北方の新旭町・針江地区をめざし
プチジャングルクルーズと参ります。
曇天の下、だだっ広い湖面へと漕ぎ出す3艇。。。
「あぁ〜、広いなぁ〜。。。 いつみても、、広いなぁ〜。
うぅぅ、オレには広すぎるなぁ。。。」
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幸運なことに行きは追い風だった。
時折大波にあおられるだけで、舟はグングン進んだ。
”のりさん&ケイタ艇”と”ハッシー父&娘艇”は快調に漕ぎ進み
トロくさい隊長を置き去りにして遙か先を進んでいった。。。
「今、追い風ということは、、、帰りはおもいっきり向かい風かもしれない。
こりゃあ、帰りが大変だな。。。」
あまりにも変化の乏しい湖面を、隊長はマイペースに舟を進めていった。。。
湖岸には、うっそうとした緑の帯が連なっていた。
たまにキャンプ場らしき岸辺が見える。
今日はこの空模様のせいか、泳いでいる人は居なかったが
釣り人はちらほらと見かけた。
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しばらく行くと、小さな岸辺に隊員達が上陸していた。
隊長「なに?なに?ここに何があるん?」
のりさん「いやいや、ちょっと急に腹の調子がおかしなってん。
たいちょー、ロールティッシュ持ってへんか?」
なるほど。 急にウンコしたくなって岸辺に舟を着けたまでは良かったが
だぁ〜れもティッシュを携帯してなかったから
隊長が来るのを足踏みしながら待っていたという訳か。
隊長はいつも防水バッグの中に”水に流せるティッシュ”と
”千円札1枚と硬貨数枚”と”補修用ガムテ”を入れている。
それを知ってか知らずか、隊員達はそういう気の利いたものを
必ずと言っていいほど携帯していないのだ!
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どうせ彼らの防水バッグの中には”食べ物”や”タバコ”などの
嗜好品しか入っていないのだ。 隊長が居ない時、彼等はきっと
ウンコしたあとは手や葉っぱなどで尻を拭き、
舟に穴が空いたときには絆創膏をはるか、
いやそんなものも携帯してないだろうから
穴に指で栓したまま漕ぎ下るのだろう。(^:^)
ありったけのポケットティッシュ2袋をすべて使い切り
スッキリした面持ちのノリさんは、また勢いよく舟を漕ぎ出すのだった。
せめて1袋だけは残しておいてほしかった。
わたしがウンコできないじゃないかっ!
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程なくして、杭(柵?)が立ち並ぶ場所へやって来た。
そのうちの何カ所かはジャングルへの入り口のようにゲートが開いていた。
ゲートを通り抜け、ジャングルのような水路へそっと漕ぎ進む。
水面には水生植物が繁茂している。
その水路を少し進むと行き止まり。
ゆえに他のルートへと漕ぎ進む。
そしてまた少し進んだところで行き止まり。
ゆえにまた他のルートへと進入、、、といったことを繰り返した。
このジャングル感覚はなかなかのものだった!
鬱蒼とした植物の間をひととおり漕ぎ倒し、満足した我々は
「もうそろそろ帰ろうか?」と舟を南へと向けた。
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さて、ここからが大変だった!(汗)
予想していたとおりの向かい風。そのうえ小雨が顔を叩き始めた。
こりゃ、常に漕ぎ続けていないと大変だなぁ。。。
一度止まってしまうと風で押し流されそうだ。
帰りは、一度見た景色なのでつまらない。その上この天候。。。
隊長はもうがむしゃらに漕ぎ進んだ。早く元の河口に戻り休憩したい。。。
そう思いながら、どれくらい進んだのだろうか?ふとうしろを振り返ると
隊員達の舟は遙か後方で豆粒のように小さくなっていた。
しかたなく前進。
大波を乗り越え、さらに進んだところでもう一度振り返る。
と、皆の姿は消えていた。。。
んー、こりゃどこかに着岸したな。
仕方なくまた一人で漕ぎ進む。。。
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漕いでも漕いでも変わらない景色。 いいかげん腹立たしくなってきた!
「なんやこれ、罰ゲームみたいやんかっ!」
さらに漕ぎ進むも、目指す河口は一向に見えてこない。
「ひょっとしてオレ、通り過ぎてしまったのか?
このままあの河口を探して琵琶湖一周しちゃったりして。」などと考えていると
やっと、見覚えのある河口が見えてきた。 やった!
ホッとして速度をゆるめる。
そしてようやく岸辺にたどり着き、ヨレヨレになりながらキャンプ地に戻ると
モコさんとハッシーの嫁が待ちくたびれたというか、呆れた表情で迎えてくれた。
過去に同じ区間を漕いだことのあるモコさんだけは、この結末を案じていたらしく
「キツいに決まってるじゃないの!バカね。」といった風だった。(^:^)
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のりさん達は、遙か後方(見えないくらいの距離)だったので
あと30分はかかるだろう、と思っていたが
みんな10分もしないうちに戻ってきた。 舟って意外と速いんだね。
その目視での距離換算と、実際の所要時間のギャップに驚いた。。。
のりさんもハッシーも、舟から降りるやいなや「しんどっ!」と漏らした。
皆、足がフラフラだった。。。(笑)
このあと”くつき温泉・てんくう”へ行き、てんぐの湯で汗を流した。
へんぴな土地にあるにもかかわらず、この温泉は入浴客でごった返していた。
そのあと買い出しを済ませ、キャンプ地に戻る頃になって
また小雨がフロントガラスを濡らし始めた。
キャンプ地に戻るとすぐにタープを張ったので
このあと本降りなったものの事なきをえた。
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今夜はハッシーの嫁さんが、また皆に手料理を振る舞ってくれた。
そのチキンカレーは、ホクホクのチキンと丁度よい濃さの味付けで
バツグンに美味しかった!
こんなうまいメシを毎日食えるハッシー家族は幸せだな。(^:^)
この夜、なぜか急にケイタは「隊長のテントで寝るっ!」と言い
その小さなテントの中で、隊長とケイタは仲良く眠りについた。
そして真夜中、
ケイタは頭と足の向きをグルングルンと3回転ほど換えていた。
彼は夢の中でノリさんと一緒に沈でもしたのだろうか。。。(^;^)
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