__________________14日_________________ |
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昨日、岡山県赤磐郡の飲み食い観光に酔いしれた4人。
今朝はテントから這いだすと
放心状態のまま朝食を摂り、胸を押さえつつ吉井川へと向かった。
今回のカヌーツーリングのスタート地点は
周匝橋下流500mの右岸にある親水広場。
ここにはコスモス畑が広がり、繊細な花弁が風に揺れていた。
親水広場の前には浅瀬が広がり、水は思ったより綺麗だ。
なんつったってキリンビール岡山工場では
吉井川の伏流水でビールを造っているくらいだからね。
今回のツーリングで隊長は
”岡山三大河川”(旭川・高梁川・吉井川)を漕破したことになるのだが
その中では吉井川が気に入っている。
他の2つに比べ、”臭い”の印象が低く、水が潤っている印象を受けたからだ。
川に沿って走る国道374号線も信号が少なくていい。(^;^)
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バスボートで釣りを楽しむ人。
水上スキーを楽しむ人。
川辺でデイキャンプを楽しむ人。
ラジコン飛行機を飛ばす人。
人と川が、ちゃんとコミュニケーションをとっている雰囲気は微笑ましい。
浅い流れに乗り出し、しばらくすると皆
”胸焼け”のことなどすっかり忘れてしまったようだ。
備作大橋をくぐり抜けると、川景色がワイドになった。
川が右へ大きくカーブする。
左のルートへ行こうか?右のルートへ行こうか?
川幅があまりにも横広なため、どっちが本流か掴みにくい。
今回は右ルートを選ぶ。 どうやら正解だったようだ。
あとで道路上から見たところ、左ルートはその出口で流れが止まっていた。
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その広い右カーブを抜けるところで、癒される光景が広がっていた。
澄んだ水中に、蒼々とした水草が揺れ、太陽に煌めいている。
その湧き上がるような躍動感は、長野県の蓼川を彷彿とさせた。
その光景に瞳も心も癒され、ウットリした気分で流れていると
”苦木の瀬”が見えてきた。
その手前で川中央の河原に舟を着けてスカウティング。
河原より左岸側のルートは普通の流れですが、
今日の水量では出口付近に散在する底岩に引っ掛かりそうだ。
右岸側のルートは勢いがあり、大波が続いているが
ダッキーならなんとかなりそうだ。
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”苦木の瀬”の右岸側
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”苦木の瀬”の左岸側
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隊長「松っちゃん、漕いで!漕いでー!」
大波に負けぬよう、勢いをつけて突入!
波頭をつかまえては漕ぎ、また波頭をつかまえては漕ぐ。
波を乗り越え着地する度に、船底がパシンッ!パシンッ!と響いた。
この瀬は、ひとつひとつの波が大きいなぁ。。。
あっという間に、瀬から吐き出された。
前席に乗っていた松っちゃんは、さぞかし驚愕したのでは?と思いきや
案外ケロリとしている。
松っちゃん「ダッキーって、ものすごく安定してますね!
こんなに安心して瀬を乗り越えられるとはビックリですよ!」
この右岸側ルートは
入口のカーブさえうまくやり過ごせば、あとはストレートなので
大波&スプラッシュを楽しみながら漕ぎ下ることができるでしょう。
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大きな瀬を乗り越え安心した4人は、日陰で昼飯にする。
いやぁ〜、それにしてもイイ天気! 暑いくらいだ。
このあと午後からも
ほとんどトロ場の中を流れ、たまに訪れる小さな瀬でハシャいだ。
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佐伯橋の上流約3キロの辺りには
上写真のようなテトラが散在していた
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ゴール地点の佐伯橋(ふれあい橋)に近づくにつれ
川の流れは一層遅くなった。
その先に”新田原井堰”があるからだ。
川面はもはや鏡面と化し、4人は修行僧のような面持ちで漕ぎ進む。
「ゴ、ゴールはまだか!。。。」
ゆるり。ゆるり。。。
「なんやあれ?カヌー部の昼練か?」
というようなバスボートからの視線を交わしつつ、汗ダクになって進む。
”もうあかん!” 漕ぐ手を止める。
カヌーは惰性でゆっくりと一回転、、、したところで前方にゴールが見えた。
”はぁ、、、つ、か、れ、た。。。”
昼練を終えた4人は無言のまま舟を畳み、
うつろな目をしたまま”龍徳温泉”へと向かった。。。
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風呂上がり、着替えのTシャツを持ってくるのを忘れたケイにぃは
しかたなくカズねぇのTシャツをかりて帰る。
ピッチピッチのそのTシャツ姿は、おなかのラインが丸見え、というか
パンパンのお腹がハミ出している。
それなのに買い出しで立ち寄ったスーパーの中を
恥ずかしがることなくカッ歩するケイにぃ。
つくづく”歳っておそろしいな”と思った。。。(爆)
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少し肌寒くなった夜、酒と焚き火で身を温める
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__________________15日_________________ |
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翌朝。 今にも降り出しそうな空模様。
このグレーな空に、心折れそうになる隊長と松っちゃんは
”そんなことにはお構いなしのカズケイ夫妻”に背中を押され車に乗り込む。
道路沿いに車を走らせ、丁度良いスタート地点を発見。
今日は押渕から藤原橋まで下ろう!
この区間は
「トロ場、時々ザラ瀬。ところにより小気味よい瀬」という具合だ。
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急いでカヌーを用意しスタート! した途端に降り出す。
隊長と松っちゃんのモチベーションは更に下がったが
ザーっという降り方ではなく、パラパラだったのがせめてもの救いだった。
←あははぁ〜。。。雨、だね。。。(空元気)
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途中、岩がゴツゴツと出張った箇所で
ケイにぃがパドルを破損させてしまった!
カズねぇ「えーっ!アンタまた壊したんなっ!?
これで2回目やで!力任せに突くからよ。もぉ〜。」
見ると、パドルのシャフトとフロートの結合部分が避け、外れている。
アルミ素材と違って、カーボン素材は亀裂が入りやすいのかもね。
それを見かねた隊長は
ドラえもんのように、防水バッグの中から2種類のテープを取り出した。
隊長「チャラチャ、ラッチャラ〜ン! がむてぇ〜ぷぅ!」
シャフトからフロートが外れないようにテープでグルグル巻きにする。
このツーリングが終わるまではもちそうだ。
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思わず隊長は「ガムテは必須やで!」と言おうとしたが、、、やめた。
だって、うはうは隊の隊員達は
「防水バッグにガムテを入れるくらいなら
そのスペースにビールが入るではないかっ!」
という輩ばかりなのだ。。。(呆れ顔)
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雨を避けるため勝久橋の下で昼食にしよう。
そう思い、岸の岩場へカヌーを着けようとした時
いきなり”黒光る生物!”がクネクネ、バシャ、クネ〜!
と水面を蹴散らした!
カズねぇ「ギャッ!ヘビぃー!!!」
ケイにぃ「おっと! なんじゃコイツ!?」
松っちゃん「うっ、ウナギぃー!?」
隊長「ひょ、ひょ、ひょ、ひょ、ひょっとしてツチノコぉー!」
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皆がビクッ!っとした次の瞬間にはもう
その黒光りする生物は消え去っていた。。。
僕らは最近、”ヘビ女・カズねぇ”のおかげで
ヘビに遭遇することが多かった為
今回も当然ヘビだと思い、焦りに焦った!
だが各人の証言を改めてまとめると
あの黒いツヤ、太さからしてウナギもしくはナマズの類のようであった。
ケイにぃが「ヒゲを見た!」と言うので、ナマズの可能性が高い。
間違ってもツチノコではないことはハッキリとした。(残念っ)
午後からも雨は降り続いた。
白くモヤ掛かり、昨日の明るい雰囲気とは打って変わって陰愁漂う。
松っちゃんはこの憂鬱な景色に愛想尽き、早くゴールしたいと思ったのか
ずうっと一人で漕ぎ続けた。
その精神力と体力には恐れ入りました。若い証拠ですね!
おかげで後ろに乗っていた隊長は楽チンでした。ありがとう!(^;^)
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隊長なんか、スタート地点から諦めてしまっている。
降ってしまったものはしょうがない。
こういう時はこういう風情を楽しめばいいのだ。
水墨画のような風景。 しっとり輝く樹木達。
彼らと同じように雨に打たれよう。
皆の口数が少なくなった頃、ゴール地点の藤原橋をくぐり抜けた。。。 |
今回の吉井川カヌーツーリングにあたり、”岡山カヌークラブ・清流部”の大将には川の情報から食の情報まで提供して頂き
大変ありがとうございました!m(_ _)m また、掲示板で”堰に関する質問”に回答して頂いた方も、ありがとうございました!
”うはうは隊”のホームページを閲覧して頂けるだけでも有り難いことなのに、そのうえ情報まで提供してもらえるとは嬉しいかぎりです。
皆様には本当に感謝いたします!そしてこれからも宜しくお願いいたします!(^;^)/ |