__________________17日_________________ |
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二人はなんと今日、初対面!
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今回は、ネットで知り合った”青さん”と吉野川カヌーツーリング!
青さんは、ごく最近”カヌーという魅惑の世界”へ足を突っ込んで
しまった一人なのだが、その突っ込み方が異色だった。
もともと魚釣りが好きな青さんは
「近所にどこかいい釣り場はないものか?」と
ネット検索をしていたそうな。
すると運良く、地元の釣り場の様子が載ったHPを見つけたそうな。
そして何の気なしにそのWEBを見ていると
カヌーの記事があったので、これも何の気なしに読み進んだ。
そして次第に「カヌーって何だか面白そうだな?」と思うようになり
今度はカヌーの記事を読み漁ったそうな。
そして、どこでどう間違えたのか?
気付いた時には”うはうは隊”のHPを開いていたそうだ。(^;^)
↓ツーレポに載ってない詳細・写真有り↓
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この組み立て式カヌーのフレームやパドルは木製
この温かい雰囲気が自然とマッチしていていい
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そこで「なるほど!これはひとつ。」と思い立った青さんは
早速ヤフオクで老舗カヌーメーカーの古き良きカヌーを手に入れ
”電車でカヌーひとり旅”を実行したのだった。
その後、青さんは私に一通のメールをよこした。
そこには、初めて行った単独行の模様や思いが綴られていた。
それを読み終えた隊長は
”自分がカヌーをやり始めた頃”のウキウキ感がよみがえり
すぐに返信を打った。
「わが同志よ!のんびりカヌーを味わいたければ
この週末、徳島県の吉野川まで来られたし!」
急なお誘いだったにも関わらず、その週末
青さんは明石海峡大橋を渡ってやって来たのだった。。。
スタート地点の三好大橋は
その西側に四国中央橋が出来たおかげで交通量が激減していた。
青さんは、この味わい深いカヌー”フジタカヌーSG2”が
可愛くて可愛くて仕方が無いらしく非常に大切に扱っていた。
その様子は「少しも傷付けたくない僕の恋人」といった感じだった。
(隊長のズタボロ・ハードボイルド号とはえらい違いだ!^;^)
思わず「そのカヌーと嫁さん、今はどっちが大切?」と
聞きそうになる衝動をグッと飲み込んだ隊長であった。。。(爆)
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スタートして暫くすると、小さな瀬が現れる。
その瀬のルートを確かめるように漕ぎ進み、振り返ると
青さんは瀬の上流で岩に引っ掛かっていた。
恐らくその先の瀬に気を取られ過ぎて
すぐそこに潜む岩に気付かなかったのだろう。
隊長にもよくあることだ。(^;^)
ほどなくして流れに戻った青さんは
照れ笑いを浮かべながら瀬を乗り越えてやって来た。
小さな瀬の次は、大きな瀬が現れた!
”川幅は広いし、ストレートだからなんとかなるだろう”と漕ぎ進む。
しかし思っていたよりも大きな波がデッキをたたき、
コクピットの中は水浸しになった。。。(汗)
思わず「青さん、大丈夫かなぁ?沈するかなぁ?」と振り返る。
瀬の下で”もしもの態勢”を整え、青さんがやって来るのを見守った。
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瀬に突入した青さんは大きな白波で見え隠れ。
だがそれに翻弄されず、しっかりパドリングを続けている。
やがて白波を突破したカヌーが、興奮した面持ちで近づいて来た。
隊長「いやぁ〜、今の波はすごかったねぇ〜!(^;^)」
青さん「スゴかったっす!ビックリしたっす!あれで何級くらい?」
(興奮している!アドレナリン大放出だ!)
こういう時の顔がいい!イキイキとしている。(^;^)
青さん「このあと、あんな瀬は結構あるんすか?」
(初級者によくある質問だ)
隊長「あっても2つくらいだと思います。」
青さん「あぁ、そうっすかぁ、分かりました〜!(ホッ。)」
しまった!今度からこういう質問に対しては
「3分おきに現れるよ!」と答えることにしよう!
それを聞いた相手が唾をゴクリと飲みこむさまが楽しみだ!(^;^)
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美濃田大橋(吊橋)の手前は
数年前に比べると下りやすくなったものだ。
以前は集中した流れが岩壁に激突していたのだが
今は涼しい瀬が緩やかに流れている。
こんな大きな川でさえも流れが変わる。
自然の理とはそういうものだ。
人はただ、それに寄り添えるだけ。。。
しっかし、のんびりしてんなぁ〜!イイ天気やし。
どうやら青さんは雨男ではないらしい。(^;^)
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吉野川ハイウェイオアシスが見えてきた。
この辺りではカモの親子が水上散歩を楽しんでいた。
彼らに比べ、我々のカヌーはずぅっと大きいのだが
やかましい機動音がしないせいか、わりと近くまで気を許してくれる。
青さんが「カイツブリが居ますねー!」と指差す方向を見ると
川岸の茂みでカイツブリが休んでいた。
このように川の上では、
図鑑でしか見たことのない生物を、肩を張らずに見ることができる。
川の上の空間は、
僕らにとっては非日常でも、彼らにとっては日常なのだ。
かつては我々にとっても日常だった、かけがえのない空間。。。
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青さんは茂みに居るカイツブリを見つけるくらいだから
川全体を眺めている(楽しんでいる)ようだ。
決して漕ぎ急がす、川の流れに身を任せ、
景色に見入っている。
青さんは全身でツーリングカヌーを楽しんでいる!
まるでスポーツドリンクのようにアルコールを補給する青さん。
そのペースには驚いた!
隊長「青さん!あそこ、女湯やで!」
(ハイウェイオアシス美濃田の湯をアゴでさす隊長)
青さん「えっ!どこ?どこ?どこっすかぁああ!!!」
(こんな時だけは急旋回がうまいっ!笑)
隊長「あの左側が男湯で、右側が女湯ちゃうかなぁ〜?」
青さん「あぁ、あの上の垣根のあるところやなぁ〜!
しかし誰も顔出してへんなぁ〜。。。」
隊長「ほんまやなぁ〜。。。でもまぁ、そう項垂れずに。
その先の中州でお昼ごはんにしましょう!」
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景勝地”美濃田の渕”にある見事な岩の間を通り抜ける。
大きな岩と岩の間の細い水路を通り抜けると
また違った風景が開けた。
エメラルドグリーンの川の下には大きな岩が浸っている。
じつに爽快な空間だ!
ひととおり楽しんだあと、中洲に舟をつけた。
お弁当を食べながら
のりさん夫妻の間に誕生した赤ちゃんのことや
かずけいさんの夫婦模様について話した。(爆)
ここで青さんと話していて隊長が驚いたのは、青さんは
”うはうは隊”のHPを隅から隅まで読んでいるのではないか?
と思うほど”うはうは隊”の全貌(流れ)を知っていたということだ。
これには頭の下がる思いだった。。。
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また、隊長の記事を読んで共感したり、参考にしていることを聞き
HP作成冥利に尽きる思いだった。。。
「カヌーという水遊びをしてみよう」と思い立ち、それを実行に移し
楽しんでくれる人ができたことほど嬉しいものはない!
ただ、このカヌー遊びというものは奥が深く、
最初にバチンッ!と惹き合うものがあったりなんかするともう大変!
そのハマり込むスピードは尋常なものではなく
坂を転げ落ちるようにハマり込んでいくことになるのだから。。。
事実、青さんも
「みんながダッキーでしか行けない川に行く時に、
僕だけ持って無いから行けない、というのはヤダ!」
と思ったのか?この翌週またヤフオクで
古き良きダッキーを競り落としてしまった!
青さんの御家族には大変申し訳ないと思う隊長であった。。。
(ご愁傷様です。。。爆)
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午後からも良い天気の下、漕ぎ下った。
午後の紅茶ならぬ、アフタヌーンカヌーだ。
三三大橋の下流約1キロのところで
中洲によって流れが奥と手前に分かれている箇所がある。
普段は手前のルートに居るアユ釣り師を見てしまう為
それを避けようとついつい奥側のルートへ進んでしまうのだが
今回は釣り人も居ないので、手前のルートを進んでみた。
「さて、舟底を擦らずに通れるだろうか?」
意外に心地良い瀬があり、素直な流れだった。
「うん、こっちもいいな!」
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道の駅・三野の下にある瀬は岩が散在し、浅い。
(これは川と併走する道路から見下ろすことができる)
川幅いっぱいに散らばる岩を避けながら
どこかに通れそうな(水深がありそうな)ルートはないものか?と
端から端まで見て廻る。
普段なら、浅そうであっても、目ぼしいルートを見つけて
「ええーい!もぅここから行っちゃえ!」と突入し
パチンコ玉のように岩にゴンゴンぶつかりながら漕ぎ抜けるのだが
今日はうしろにいる青さんの”愛艇を傷付けたくない”という思いが
ひしひしと伝わってきたので、一旦上流へ引き返した。
そして、散在する岩の瀬が始まる手前の一番右岸側にある
細々とした流れに舟を漕ぎ進めることにした。
ここなら浅場があったとしても1箇所くらいだろうし、
まずパチンコ玉のようになることはない。
(アユ釣りシーズンはこの細い流れに進むことは難しいかもしれない)
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どうやら、神様は青さんに見方したようだ。
我々は底を擦らずに通り抜けることが出来たのだった!
いやぁ〜、良かった!良かった!
我々は安堵の表情を浮かべたまま、その先に見えるゴール地点
”ぶぶるパーク三加茂”へと辿り着いた。。。
美濃田の湯に浸かり
露天風呂から今日下ってきた吉野川を見下ろした。
その後スーパーで買い出しを済ませキャンプ地へと戻った。
隊長が炭をおこし、焼き物の準備をしている横で
青さんはシチュー作りに奮闘していた!(^;^)
隊長「へぇ〜、ちゃんと料理するんですね!すごいなぁ。」
青さん「いえいえ、普段はしませんよ。
でも、こういうところに来ると何かやりたくなるんす!」
隊長「なるほど。チャレンジ精神ですか。。。」
青さん「あんまり写真に撮らないで下さいよ!(^;^)
うちの嫁が見たら”家でもしてよ”って言われそうですから。」
隊長「あははは!(^;^) そうですか、
じゃあ、あと10枚くらい撮っておこう!(笑)」
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食材の準備や下ごしらえなどを嫁さんが手伝ったというのを聞くと
なかなか理解のある、できた嫁さんのようですね。
今度は一緒に遊びに来ればいいのにね。(^;^)。
そのためには青さんが、たまに家庭料理を作るしかありませんね。
そしたら嫁さんも、たまには一緒に野外へ出てくるのでは?
この日は青さんの手料理で、本当に腹いっぱいになりました。
上等のお肉までご馳走していただいて
本当にありがとうございました。m(_ _)m
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食後、酒を飲んでくつろぐ。。。
青さんが焚火を見つめながらポツリともらした。
「のりさん夫妻も、かずけいさん夫妻も、
夫婦でカヌー遊びができていいですねぇ。
私も、嫁と一緒にこんな遊びができればいいんですけど
うちの嫁はアウトドアにはまだ興味がないようで。。。」
隊長「アウトドアというより、一緒にメシ食って酒飲んで話する
くらいのノリで誘ってみればどうでしょうか?
料理は青さんが作るし、面倒くさいことはオレ達がするので
至れり尽くせりで、お姫様のように扱われる訳だから
嫁さんにとっちゃあ、いいことづくし!だと思う。(^;^)」
今度”お姫さま”に会うのを楽しみにしています。(^;^)/
次第に夜は更けていき、話題はノリさんの爆笑列伝に移り
深夜の暗闇に我々のバカ笑いがこだました。。。
(かなり怪しい二人だったろう。。。) |
__________________18日_________________ |
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翌朝。 うす曇りの空。雨は降りそうにない。
どうやら隊長と青さんの天気相性はいいようだ!(^;^)
青さんは早起きしていて、既に洗い物を済ませていた。
隊長「あらら、スイマセンでしたねぇ、、洗い物まで。(汗)」
青さん「良く眠れましたか? 私は興奮していたのか、
あまり眠れなくて、もう朝早くから起きてしまいました。」
そういえば昨日の朝に出会った時も、
「明日カヌーに行くんだと思うと、ぜんぜん寝付けませんでした!」
って言ってたな。(子供かっ!^;^)
でもその気持ち、少しわかりますよ!
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本日も、広大な吉野川へカヌーを浮かべる。
あまり漕ぎ急がず、流れに身をまかせ、風に身をまかせ、
クルクルと回りながら流れてゆく。。。
う〜ん、心地良い。
ついつい肱をついてまどろむ。。。
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見渡す限り竹林。
こういう風景は単純でいい。孤独を楽しめる場所だ。
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しばらくして、
”四国三郎の郷キャンプ場”下にある大きな中州に辿り着いた。
付近ではカヌー教室が開かれているのか、
家族連れが奇声をあげ、水上散歩を楽しんでいた。
中州に上陸すると、青さんがカブスカウト仕込のランチを作ってくれた。
焼きそばもホットドッグも美味しかった!
特にパンの少し焦げたところが香ばしくてうまかった。
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この大きな中州によってルートが2つにわかれ
その後また合流して流れる。
中州より左岸側ルートを進むと、
キャンプ場の方へ上がって行くことができる。
簡易トイレがあるのでトイレ休憩も可能。
ただ、このルートの出口は大きな瀬になっており、その下で
もう1つのルートの流れと合流する。
このダイナミックな瀬は
初心者がポリ艇で突入すると沈するかもしれない。
中州より右岸側ルートを進むと、穏やかでストレートな流れである。
そして出口で左岸側ルートと合流して流れる。
合流したあと、2、3段の瀬になっているが、
比較的ストレートな流れなので楽しめる場所だ。
今回は右岸側を漕ぎ進んだ。
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気持ち良い瀬が続いたあと
水がとうとうと流れる純和風な光景が現れた。
川の中に並んだ岩が、庭園の石のようで美しい。
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左岸からは小さな流れ込みがあり、粋な雰囲気をかもし出していた。
どちらも以前には気付かなかった光景だ。。。
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コイだろうか?フナだろうか?
とにかく大物を狙っているような雰囲気の釣り人の前を
静かに漕ぎぬけた。。。
青石橋をくぐりぬけると、またゆったりと流れ始める吉野川。
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向こうにはもうゴール地点の美馬橋が見えている。
漕ぐ手を休め、川底の石を眺める。
さまざまな形の石が、音もなく後方へ過ぎ去る。
澄んだ水に浸り、輝く石ころ達は
きっと星の数ほどあるのだろう。
何度来ても、そのたびに新たな一面を見せてくれる吉野川。
この川はまだ生きている。。。 |