__________________前日_________________ |
|
5/1昼過ぎ、JR浜原駅に着いた。 今日はどこかで車中泊し、明日の朝から江の川を漕ぎ下ろう。
そう思い、どこからスタートしようかなぁ?車を何処にデポしようかなぁ?と考えつつ、カヌーの里おおちへ行ってみる。
まだGW前だし平日なので、行楽客は3組しかいなかった。 河原へ下りて様子を見る。
「うわっ、とろっ瀞やなぁ〜。。。(汗)」 まぁいいや、今日はこの河原で舟を組み立て準備だけしておき明日の朝出発しよう!
河原から駐車場へ戻る途中、気になる看板が目に飛び込んできた!
どうやらこの河原では、遊ぶだけでも200円を支払わなければならないようだ。
「チェッ!200円くらいのものなら、もぅ徴収しなくたっていいだろっ!」
とりあえずカヌーの里の係員が居なくなるのを待つことにしよう!(爆)
車の中でお昼寝を決め込む。(逆に200円くらい払えよ、オレ!)
なんだか疲れていたようでグッスリ眠れた。。。
陽も落ちかけた頃、ムクッと起き上がって受付の様子を伺うと、係員はまだ帰っていなかった。
それに「あの緑色の車、どうするつもりなんやろ?」と注意を払われているような気がしてきた。
そこで一旦、駐車場から出てメシを食って戻ってくる作戦に出た。
しばらくして戻ると、受付に灯りがともっていた。 係員がこっちを見ている。。。
仕方ない、もぅこうなれば200円払ったろうじゃねーか!(最初から払えよ!)
覚悟を決めた隊長は、不機嫌な顔のまま、まっすぐに受付に向かった! そして受付のお兄さんに言ってやった。 |
↓ツーレポに載ってない詳細・写真有り↓
|
隊長「ここって、河原でカヌーを組み立てるだけでもお金とるんな!?」
係員「えっ?(一瞬考え込むお兄さん)
ファルトですか? い、い、今から下るんですかっ!?」
隊長「フンッ、バカな。。。(ちょっと鼻で笑ってみる)
今日この河原で舟を組み立てておいて
明日の朝から漕ぎ下ろうと思ってるんだよ。」
係員「あぁぁ、そうですかぁぁ!じゃあ、あの緑の車はどうされますか?
置いて行かれますか?今晩はどこで泊まるんですか?」
隊長「。。。。。(なぜこの男は、あの車が私のものだと知っているのだ?)」
どうやら隊長の作戦はバレバレのようだった。。。(汗)
「あわよくば、係員が帰ったあとでキャンプ場でテント泊し
翌朝係員が来る前に出発しようと企んでました−!」なんて言えない。。。
隊長「あぁぁ!(汗) きょ、きょ、今日はですねぇぇー、、、
この河原でカヌーを組み立てておいて、河原の隅の方へ
チョコっと置かせておいてもらいたいな−と思いまして。へへ。(汗)
んで、駐車場で車中泊さしてもろて
明日の朝から漕ぎ下ろうかなぁ〜と思ってるんですわ、はい。(腰低)」 |
|
係員「あぁ、そぉゆーことですかぁ?(ニヤリ)」
ここで形勢は一気に逆転された!素直に予定を打ち明ける隊長。。。(敗)
係員「車はいつ取りに来ますかぁ〜?」
隊長「途中の河原で野宿するので
明後日の夕方までには取りに戻る所存で御座います!
そうなると、、、ぜ、ぜ、全部でいくらになりますかっ!?」
目をつむり天を仰ぐ隊長。。。
係員「そうですねぇ〜、、、(電卓をたたく係員)」
隊長の頭の中でドラムロールが鳴っている。。。
係員「そうなりますと、全部で700円になりますぅ〜。」
隊長「。。。。。(や、安いっ!)」 |
|
係員「今日は200円だけ支払って頂ければ
残りは帰ってきてからでもいいですよ。」
隊長「えっ? いやっ、払う!払う!全部払うよ!」
どんな計算をしたのか知らんが、
河原使用料と今晩から明後日まで車を置かせてもらって700円は安いっ!
車は”施設使用料”を払えば駐車プレートがもらえるので
それを車のダッシュボード上に置いておけば駐車しておいてもよいとのこと。
これで安心して下って行ける。 ゴールしたら電車に乗って取りに戻ろう!
係員のお兄さんは丁寧に説明してくれ、感じの良い方でした。
よくよく考えると、これで何百円で済むのだから安いものだ。
私のようなカヌー旅の者には使い勝手の良い施設でした。
また、ここのオートキャンプ場はとってもキレイなのに500円/日!
この価格でこんな良い雰囲気の施設なら
今度ゆっくり使いたいなぁ!と思いながら眠りについた。。。 |
__________________02日_________________ |
|
|
昨日に引き続き、本日も快晴!
もう誰にも”雨男隊長”とは呼ばせないぞ!(うしし)
大あくびをしつつ身支度を整え、河原へと荷物を運ぶ。
齢のせいか忘れ物が多い。
駐車場から河原へ続くこのクソ長いスロープを4往復もしてしまった。。。
それだけでもう汗ダクになり、めまいがしそうだった。
(昨日のうちにカヌーだけでも組み立てておいたのは正解だった)
今回の江ノ川下りは1泊2日の川旅だ。 途中の河原で野宿するので
必要最小限のキャンプ道具を積み込んである。
いつもより入念に”忘れ物チェック”をしたあと
静まりかえっている川面へと漕ぎ出した。。。
朝の静けさ。
それを楽しむかのように私も静かに静かにパドルを操った。
|
|
風のない川面は、鏡面のよう。
そこに映る景色は、みごとな対称を成している。
なんだか不思議な感覚だなぁ。。。
あっ、そうだ! 久しぶりの単独行だ!
誰にも気兼ねすることなく、自分勝手にすごそう!
この”肩のチカラの抜け具合”がじつに爽快だった。(^;^)
さぁ、江の川はどんな顔を見せてくれるのだろうか?
ワクワクした面持ちで、グイグイと躍進した。
しばらく漕ぎ進んだところでハタと気づいた!
「うわぁ〜、こんなトロっとろで大丈夫かなぁ〜?」
果たして瀬はあるのだろうか?心配になってきた。。。
よく見ると川の色もえらい深緑をしている(澱んでいる)ではないかっ!
その色だけをとり挙げると、わが讃岐の”ため池”とそう変わらない。。。
|
|
曙橋と鉄道橋をくぐり抜け、その先を曲がったところで視界が開けた!
「これ!これ!この雄大な雰囲気が江の川の神髄じゃないのぉ〜!」
しばらく県道と併走。心配していたよりも早くに”ちょいとした瀬”が訪れた。
周囲には角の鋭い岩がゴロゴロ転がっている。
恐らくこの川底にも角の立った岩が沈んでいることだろう。
辺りの水深は浅いので慎重に舟を進めた。
最初の心地良い瀬を越え、ふぅ〜っという溜息が漏れた。
やはり流れがあるとすがすがしいな。
川の流れに身を委ねる。。。
2つめの瀬が現れた。
あまりの気持ちよさについ「ヤッホぉ〜!」と奇声を上げた。
ついでに浅瀬の下に潜む角張った岩のことも忘れてしまっていた。
|
|
調子に乗って進んでいたら、3つめの瀬は
思いっきりカーブした勢いのある瀬だった!
「しまった!コーミングカバー(コクピットカバー)を忘れたっ!」
(あんなに忘れ物チェックしたのに。。。泣)
大波がザブンザブンとデッキに乗り上げる。
「やべっ、荷物いっぱい乗っけてるんだった。汗」
冷や汗をかきながら3つめの瀬を突破した。
その後、川は穏やかだった。。。
森の木々は初夏らしく初々しい緑色をしている。
この季節は森の中でも、新入生が華々しいデビューを飾っているようだ
ついこないだ若葉をつけたところだ、という新入生の樹は薄い(幼い)緑色。
その隣の樹は、もっと早くに若葉をつけたらしく
一段濃い緑色で先輩風を吹かしている。
まさに色々な緑色を見ることが出来る。すばらしい季節だ!
そういえば、東大橋(JR木路原駅付近)までは山々に雑木が多かった。
江の川は水面が案外でも、上を向いて漕ぎ下ればいい。
秋になれば東大橋辺りまで、優雅な紅葉を愛でながら川下りができるだろう。
|
| |
|
JR明塚駅の上流1キロのところに煌くような景観地があった。
左岸には広々とした河原。その前を川がとうとうと流れている。
右岸からせり出した樹木が川に陽傘をかけている。
心洗われる空間だった。。。
ここで暫く遊ぶなり野宿するなりしたかったのだが諸事情により先へ進んだ。
吾郷大橋をくぐり抜ける。 不意に風が吹き付けるようになった。
鏡面の川面は、途端に”ちぎり絵”のようになった。
向かい風に負けじと漕ぐ。
ずぅ〜っと瀞場だと辛かったろうが、幸い
丁度良い合いの手を入れるように小さな瀬が顔を見せた。。
そう、今回下った区間は瀞場が多いが、悲観するほどではなかった。
また、危ない瀬は無いのでむしろ
ゆったりと川旅する者や初級者にはもってこいの川だ。
真夏だと「暑い!」と言っても、飛び込むのに躊躇するような川色なので
紅葉の季節が良いのではないだろうか。。。
|
|
ただ、道路沿いから川辺へ下りていける道が
スンナリとは見つからなかったので区間選びは難儀しそうだ。
特に車がデポできる場所は限られるかもしれない。
なんせ、川と道路の間に巨大な土手があるからねぇ。
川に近寄り難い雰囲気だ。(それだけ水害が大きいのだろう)
江の川にある景勝地のひとつ「明神岩」が見えてきた。
岩のてっぺんに立つ一本松がなんとも見事だ。
このへんはカメ天国らしく
甲羅干しをしていたカメ達が一斉に飛び込んだ。
「ドボンッ!」 「ドポン!」 「ドッポーン!」
”ふる川や。草ガメ飛び込む水の音” 風情もヘッタクレもありゃしない。
岩をぐるりと廻り込むと、横にもう1つ小岩があり
そこから明神岩へ簡素な橋が掛けられていた。
橋のたもとからは頂上へ続く階段が、岩壁に刻み込まれている。
頂上には”こんぴらさん”が祭られているらしい。
全国にある金毘羅さんの総本社は、我が讃岐の国(香川県)にある。
”航海の神様”なので、あの戦艦大和も、現在の海軍戦艦にも
こんぴらさんのお札が祭られているという。
|
|
金毘羅宮に祭られているのは、大物主命と崇徳天皇なのに
どういうわけだが”こんぴらさんは女神なのでカップルに嫉妬すると言われ
こんぴらさんに行くカップルは別れる”という都市伝説ならぬ田舎伝説がある。
県内では有名な噂だけあって、その的中率も凄まじいらしい。
別れたい女、男がいる方は、手をつないで金毘羅宮へ行こう!(爆)
東大橋を過ぎると、川本の街沿いを流れる。
といっても高い土手で遮断されているため、川から街の様子は知れない。
陽が高くなってきたが、季節柄それほど暑くはない。
ほとんど流れの無い川は、漕がなければ進めない。
ここまで高回転で漕いで来たので
お昼過ぎには川下橋の少し上まで来ていた。
漕ぐのにも飽きてきたので船上からルアーを投げて一息つく。
久しぶりに竿を振るなぁ。。。
ルアーを投げては巻き、また投げては巻きつつ
じわりじわりと流れた。。。
竿が大きくしなることはなかった。小さくもしならなかった。(泣)
そのままカヌーのうしろに竿を掛け、ルアーを曳きながら下る。
トローリングだ。だがこれもピクリともしなかった。。。
|
| |
丁度良い木陰を見つけ上陸。お昼ごはんにする。
川底の石にはコケだか泥だか判断しかねるものが沈着していた。 よくみるとニナ(貝)も食事中だった。
一息ついたところで、また下り始める。 川下橋をくぐり抜けてからは広い河原が点々と現れる。
そろそろ今日のキャンプ地を決めなければなぁ。。。
「ここは広い河原だが、対岸の車の往来が騒々しいなぁ」 「この河原はキジうちする茂みが少ないなぁ」
などと思いつつ、いくつかの河原を通り過ぎた。 |
|
そんな折り、右手首に違和感を覚えた。
今年初のカヌー下りだというのに、調子こいて飛ばしすぎたようだ。
もう20kは漕いで来ている。
右手首の違和感は次第に痛みへと変わっていった。。。
とにかく野宿地を探そう!地図と目の前の地形とを照合しながら進む。
「あ〜、参ったなぁ。。。腱鞘炎かな?明日漕げるかなぁ?」
右手首のカエシを行うとギシシと痛むのでカエシを行わずに漕いだ。
そんな悲痛な面持ちで、ふと川面に目を向けると
舟先5メートルのところにカッパが泳いでいるっ!
「ハッ!」とした瞬間、カッパは水中へ潜った。
「へ?」と思っていたら、またすぐ横の水面に顔を出した。
よく見るとカッパではない。頭に皿が載ってないのだ。
なにかこう、餓鬼のような顔をした獣だ!
急いで防水バッグをあけデジカメを取り出す。
そして獣の方へ向き直った時、獣は消えていた、
|
|
隊長がモタモタしているうちに右岸のテトラ群へ逃げ込んだようだ。
惜しい!あんな獣初めて見た。
こういう時、防水デジカメを首からぶら下げていれば撮れただろうに。
防水カメラの機動性に惹かれ始めている隊長だった。。。
なんだろうな、あの獣???
ひょ、ひょ、ひょっとして、あれカワウソじゃねーのか!?
と思うと、胸がドキドキしてきた。
獣の顔は脳裏に焼き付いているので帰宅してから調べてみよう!
けっこう流れのある場所にいたなぁ。あのテトラ群が棲家なのだろうか?
などと思案しているうちに野宿にうってつけの河原が見えてきた。
その河原の対岸には1日3便ほどの三江線が走り、背後はブッシュ。
そのブッシュのさらに背後には国道が通っている。
だが車の往来はこちらからほとんど見えず、騒音も少ない。
よし!この河原に決めた!
|
|
上陸し、一息ついたあと、明るいうちに夕食を作ることにした。
さて、メシでも炊くとするか。。。
のりさん達と一緒の時は、よく1.5合炊くのでその量には慣れている。
が、今回はひとりなので0.5合炊きだ。かなり不安だ!
牛丼のレトルトを温め、メシが炊き上がるのを待った。。。
しばらくして、嫌な予感が的中!
リゾット作成途中のようなメシになってしまった。
とりあえず飯盒の出来を写メに撮り、飯盒師匠ノリさんにメールで送った。
もちろんカワウソのことも報告した。
するとすぐにノリさんから返信が届いた。(あんた仕事してんのか?爆)
「たいちょー!そのメシは誰が何と言おうと失敗作やで!
それになぁ、ニホンカワウソは今や絶滅危惧種で
ここ数年個体が確認されてへん!っちゅうに。
どーせヌートリアでも見たんやろ、、へっ。」
|
|
「うぉおおー!オレはそんな貴重なもんを見たのか!?」
河原でひとり、高揚する隊長であった。。。
(なにか勘違いして浮かれている)
が、、、帰って調べてみたところ、カワウソというのは
非常に愛くるしい顔をした動物だった。
隊長が見たのは、たしかに動物なのだが、それはケモノに近かった!
そしてそれは、どうやらミンクだったようだ。
カワウソではなかったが、
普段見ることの出来ない野生動物を見ることができ
ちょっと得した気分になった。(^;^)
夕まづめにチョイと竿を振ったあと、酒を飲んで眠りに着いた。
|
「誰もいない河原で、ひとりで野宿し川旅をしている」という話を人にすると、よくこう訊かれる。
「え〜!ひとりで寂しくないの?」とか、「ひとりで恐くないの?」といった内容だ。 そんなこと考える暇もなく眠りについてしまう。
第一、そんなこと思ったとしても一瞬なんだ。 皆にもぜひ一度試してもらいたいものだ。
己の意外な一面を発見することが出来るし、また一方で己の確固たる性分を認識することも出来る。
若者よ!一人で歩ける大人になって下さい。 それはなにも夜道を一人で歩けということではなく
常にまわりに迎合するのではなく、本質を見定めるうつわを養ってほしいということです。 |
__________________03日_________________ |
|
|
四つんばいでテントから這い出て、サンダルを履き、大きく伸びをする。
そのまま手を腰に置き、辺りを見回す。。。
朝靄が深く立ち込めている。 今日は寒くなるのか?暑くなるのか?
この靄は、まだ当分立ち去る気配がないので、竿を振って時を待つ。
。。。 アタリなし。。。
山が少しづつ明るくなり、樹木が躍動し始めた。
。。。 已然アタリなし。。。
竿を置いて荷物をまとめにかかる。
何も無いように見えて、じつはかけがいのないものがいっぱいある河原。
普段見つめていないだけだ。
|
|
荷物をカヌーに積み終わったところで、うっすらと青空が見えた。
やはり今年の隊長は”晴れ男”だった!
最後にもう一度竿を振ってみる。
。。。 やはりアタリなし。。。
竿を舟に放り込み、さっさと漕ぎ出す。
昨日痛めた手首が、やっぱり痛い。
手首のカエシが癖になっているので、もうどうしようもない。
右手首をギシギシいわせながら気合で漕ぎ進んだ。
|
|
やっぱ青空はいいなぁ〜。。。青空は。
(だれに言っているという訳ではない:笑)
ゆったりとした江の川。 いいじゃないか!ゆったりで。。。
それになんて清々しい景色なんだ。 深呼吸と溜息で忙しい。。。
川面からの風景をスケッチするのもいいだろう!
このあたりまで来ると瀬はもう、思い出したようにしか現れない。
しかし雰囲気のいい河原が点々とある。
川のド真ん中に岩の小島がそそり立っていた。
遠くから見るとそれはセイウチのよう。
|
|
セイウチの次は鯉だ!
鯉のぼりも風がなければ干物のようだ。
これだけ多くの鯉を吊り下げているのだから
一匹くらい新巻鮭でもぶら下げればいいのに。
もしくは端っこに洗濯物とか。
クスッ!という笑いをとる自治体が出てきて欲しいものだ。
あっ、その向こうの方になんだか落ち着かない雰囲気の橋が見えてきた。
それは近づくにつれ、呆れる橋だった。
青・赤・緑の三色が施された桜江大橋。 見ているとイライラしてくる。
じつはこの橋でゴールし、かわど駅から車を取りに戻る予定だったが
こんなイロキチ橋でゴールするのもしゃくだ。
それにこのコンクリ土手を上がるのは一苦労のような気がしてきた。
時間はまだある。。。 よし!もう少し漕ぎ進もう!
|
|
イロキチ橋(←勝手にそう呼ぶことにした)の下流500メートルのところに
勢いのある瀬があった。右岸の土手にぶつかり左カーブしている。
早めに内側へ進路をとっていたのに
一瞬グイッ!とひっくり返されそうになった。(汗)
あまりに一瞬の出来事だったのに、あれほどのパワーで噛みつかれるとは。。
水のチカラはバカにできない。
その瀬を越えたところで
右岸のコンクリ堤を歩き上がってくるアングラーが目に入った。
その釣り人はまだ私に気付いていないようだ。
そりゃそうだろう、舟は音もなく流れているのだから。
いよいよ近づいたところで彼は私に気付いた。
途端に「ハッ!」とした表情に変わり、歩みが止まった。。。
彼にしてみれば
「今から向かおうとしていたポイントから、まさかカヌーが現れるとは!
魚がビビッて釣れなくなるじゃないかっ!」といったところだろう。
しかし隊長は相手にしない。 出遅れた君が悪いのだ。
もっと早く来れば良かったのにね。(^;^)
|
|
もし釣り人が立ち入っているところに隊長がお邪魔する形になっていたら
帽子を脱いで一礼するするところだが、今日は私の方が先駆者だ。
ゆえに堂々と胸を張って彼の前を通り過ぎた。
敵愾心に付き合うつもりはないので目もあわせずに通り過ぎた。(笑)
川は君だけのものではないのだ、
文句があるなら、ちっぽけな銭を払って
魚を釣る為のちっぽけな権利など買わず
漁協ごと、もしくは河川ごと買い占めたまえ!
それが出来ぬなら文句は言うな。(案外安いかもよ。笑)
次の駅は「かわひら駅」かぁ。。。 近くで上陸できればいいのだが。。。
電車、間に合うかな?ちょっと不安になってきたので、幾分ペースをあげた。
|
|
しばらくすると、かわひら駅近くの松川橋が見えてきた。
左岸に広い河原があるようだ。 はて、道は続いているのだろうか???
「んっ!?」 竹林にポッカリと開いた道を発見!
さっそく河原に舟をつける。
その道が駅まで続いているのかを探る為、とりあえず手ぶらで歩み進んだ。
竹林を抜けると平坦な小道に出た。
地図と照合しながら進み、田園、通りを抜けると駅があった。
よかった!この道なら近くまで車をつけることが出来る。
帰り道、自販機を前に生唾を飲み込む。
河原から手ぶらで来てしまった後悔。。。
|
|
河原に戻って木陰でフルチン!あ、いや着替え!
電車に乗るから小奇麗にしとかなくてはね。(^;^)
カヌーを河原に放置し、かわひら駅へと向かった。
30分後にやってくる電車に乗ってスタート地点へと戻るのだ。
その間、自販機で買ったばかりの冷たいコーラとパンでお腹を満たした。
無人の駅には涼しい風だけが吹いていた。
まっすぐに伸びる線路のある風景はどこか懐かしい。
いい空気をいっぱい吸い込んだ一人旅だった。。。 |