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御幸橋のたもとのスタート地点に降り立つと、
今回の企画発起人であるノリさんが川っぷちで棒立ちになっている。
「何日か前に下見に来た時はこんなんじゃなかった」とつぶやく。
どうやら前日までに何度か雨が降ったらしく、淀川の水量は増えていたようだ。
流れる速度もかなり速い! 瀬も無いこんなフラットな広い川で
こんなに音もなく速い流れを見るのは、台風で決壊寸前の河川以来だ!
皆に緊張の色が漂う。。。
「今日は絶対に沈できんな!」
「そやな、沈したら流される速度の方が速いから、助けに行けないかもね。」
「うん、沈=大阪湾行きやなぁ。。。」
みな冗談とも本気ともつかないことを口にする。
その顔は笑っているのだが、どこかしら引きつっている。
今回、カヌー初体験の宮本っちゃんだけは、
そんなことなどつゆ知らず満面の笑顔だった。。。 |
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↓淀川の詳細はこちら↓
「じゃあ、今日はみんな沈ナシで!」という掛け声のもと
淀川カヌーツーリング(別名:淀川ジャングルツアー)スタート!
のり&もこ:「さぁ、どうしよう?私らが先に行きましょうかねぇ?」
かず&けい:「いや、私らが先でもいいですよ。先頭行きましょか?」
隊長&宮本:「オレが先頭行こうか?」
一同:「あっ、じゃあ、どうぞどうぞ!」
(おまえら、ダチョウ倶楽部かっ!:爆) |
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スタートして、その流速にやっぱり驚いた。
漕がなくてもスーッと流れていくのだ。 流れていくというよりはむしろ
流されていく、といった感じだ。
ちょっと恐いけど、これは逆に、”漕がなくても進む”という
とってもお気楽なツーリングなのであった。。。
水面に目をやると、増水のせいか濁っている。
ふだんの淀川はどうなんだろう?
川面には複雑な流れが巻いており、賑やかな波紋を作り出していた
いったい川の中はどうなっているのだろう?何が沈んでいるのだろう?
きっと淀川にはモノスゴイものが沈んでいるに違いない。。。(恐)
水面に目をむけると恐いので、顔を上げることにした。 |
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こんな曇天の中、こんな濁った川を漕いでいるのであるが
”前席に女の子を乗せている”というだけで、ただそれだけで
目の前の景色はバラ色に変わり、とっても楽しいツーリングとなる。
その魅惑の味を知ってしまった私は、ある意味、”沈している”といえよう。
隊員からは「オッサンかっ!」とののしられ、
女人禁制だったはずの、あのハードボイルド号も、今はその面影すらない。
でもいいんだ!何を言われようがいいんだっ!
だって”女の子を前に乗せて下る”ってのは、とっても楽しいんだもんっ!
(なにを熱く語っとんねん。。。)
←よそ見してると、アッという間に置いてけぼりをくらう |
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いやぁ〜、しかし驚きました! 目からウロコですね。
こんなに緑々した中を流れていたとは。。。
ハッキリ言って、「釧路湿原付近の釧路川と見間違うくらい」でした。
これは実際に淀川を漕いだ者でないと得られない感覚である。
淀川なんて!とか、ああだこうだ言ってた(思ってた)自分が
少しだけ恥ずかしくなりました。
こんなにたくさんの樹木が生え、汚染された空気を
けなげにも浄化している姿を間近で見たら、人々は淀川を見直すだろう。
しかし残念ながら、淀川沿いにこんなにたくさんの樹木が生えていることを
知る人は少ない。それは本当に”少なすぎる!”
過去の歴史を受けとめ、今もなお頑張り続けている淀川は素晴らしい川だ! |
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のりさん:「どや?たいちょー! 意外にジャングルっぽいやろ?」
隊長:「ほんまやなぁ〜!こんなに樹木が生い茂っているとは!」
もこさん:「どうよ、宮本っちゃん。川から見る淀川は?」
宮本っちゃん:「ほんと意外ですね!ちょっと驚いてますよ。」
のりさん:「せやろ!オレが言うたとおりやろ?」
隊長:「ほんまビックリや。 さすがバイク部長やな!」
もこさん:「どうよ、うちのダンナ。 たまにはエエことも言うやろ。」
宮本っちゃん:「ほんと意外ですね!ウソしかつかない人やと思てましたから」
のりさん:「おいおい!何言うてんねん。こんな発見、誰がしたと思てんねん」
もこさん:「せや、うちのダンナが発見したから今日のカヌーがあんねんで!」
隊長:「うん、のりさんのおかげや。もう分かったから、はい、エライ。エライ。」
宮本っちゃん:「のりたけさんの功績は分かりましたから
もうちょっと静かにしててもらえませんかぁ〜。」 |
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のりさん:「チッ!誰のおかげで女の子付きのカヌーできてる思てんねん!
それにあのアホOLも誰のおかげでカヌー体験できてる思てんねん!
よし、じゃあ次は、かずけいさんとこに行こうぜ!」
もこさん:「せやな、行こ行こ!」
のりさん:「どうですかぁ〜?かずけいさぁ〜ん!
けいにぃ:「いやぁ〜!こんな風になってるなんてねぇ!」
かずねぇ:「ほんまにジャングルに来たみたいやねぇ〜!」
もこさん:「そうでしょお〜、うちのダンナも目の付けどころがいいでしょお〜!」
のりさん:「前から気にはなっててん!漕いでみて正解やろぉ〜。」
けいにぃ:「ほんとですねぇ。漕いでみないと分からないもんですねぇ〜。」 |
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のりさん:「よしっ!みんなオレのジャングルツアーにビックリしてたな。
やっぱオレ、すげぇな! なんやかんや言うてもやっぱオレやな!」
もこさん:「そうね、さすが私のご主人さま〜!素敵〜!」 |
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天気は朝から曇天だったが、我慢しきれずにパラパラと霧雨になった。
黄色い艇と、赤い艇のオーナーがいづれも”雨男”と噂されているうえに
”スーパー雨女”の宮本っちゃんが居ることをふまえると
今日はこれでもまだマシな方だと言えよう。
大阪の街の中を流れる川なので、景色はいかがなものだろう?
と思っていたのだが、御幸橋からの一定区間は人工物が一切見えなかった。
ということは丘からもこちらが見えない、ということだ。
まさに、”侮ってはいけない淀川”である。 |
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いいかげん、フラットな水面を流れるのにも飽きてきたころ
樹木の生い茂った中州に、小さな水路を発見したケイにぃ。
けいにぃ:「あっ!あそこ入って行けるんちゃうの?」
かずねぇ:「えぇ〜?ほんまにぃ〜?行けるのぉ?!」
けいにぃ:「行ける行ける!行くぞぉー!」
かずねぇ:「ひえぇ〜!!!」
かず&けいは息の合ったパドリングで、水路を物凄いスピードで駆け抜けた。
そこは水流がものすごく速くて、ちょっとでも操船が遅れると
樹木に突っ込んでいきそうなところだったので
僕らはヒヤヒヤしながら見ていました。
けいにぃは、こう見えて実はイケイケタイプだったのだ!(笑)
そのイケイケが危なっかしいので、セーブ役としてカズねぇが乗っているそうだ。 |
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川っぷちで、おじさんが二人、釣りをしていた。
おじさん達はまだ僕らに気づいていない。
次の瞬間、一人のおじさんの竿がしなった!
パッと合わせた竿がビクビクと動いたと思ったら数秒後、
竿はビヨヨ〜ンと、あさっての方向へ伸びきってしまった。
痛恨のバラシである。おじさんは「参ったなぁ〜」という表情をしていた。
その時になってようやく、おじさんは僕らに気づいたようだ。
「いやぁ〜、気持ちよさそうやな〜。いいねぇ〜。」と声を掛けてくれた。
僕らの存在に気づいたら、「あっち行け!」なんて言われるかも?
と思っていたので、ちょっとホッとした。 |
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以前、大阪へ遊びに来た時、
淀川の土手で”つくし”をとっている親子を見かけた。
いなかっぺの隊長は「大阪という街には自然がない」という偏見を
持っていたので、この光景には驚いた!うちの近所と変わらないじゃん、って。
今回のツーリングでも、淀川に出てきて自然に触れ合っている人が
私の予想以上に多くて、その誰もが心から楽しんでいるのを見て
ちょっと嬉しくなった。
噂や偏見なんて所詮この程度のものなんだ。。。 |
樹木が生い茂った水辺は動物達の楽園である
カモが親子で遊んでいた
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ジャングル地帯をぬけ、のどかな土手沿いを流れる
景色がだんだんと街の色に変わり始める
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ゴールに近づくにつれ、人工物がちらほらと見え始めた。
宮本ちゃんがボソッとつぶやく。
「のりたけさんとモコさん、川で2回沈したって聞きましたけど
どうやったら沈するんですかねぇ?
こんなんでは沈しようがないと思うんですけどねぇ?」
た、たしかに。御幸橋から枚方大橋までは瀬がありませんからねぇ〜。(笑)
こんなところで釣れるアユには興味がないのか、はたまたアユがいないのか?
アユ釣り師がいない淀川。
”そうだ!京都、行こう。”(by JR東海)
”6月だ!淀川、行こう。”(by うはうは隊)
淀川の汽水域ではシジミ漁が行われており、一応、漁協もあるという噂だ。 |
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ジャングル地帯では目印になるようなものが無く
どの辺りを漕いでいるのかさっぱりわからない。
地元の隊員が分からないのだから、隊長が分かるはずもない。
そろそろ昼時だ。
もう少し行ったところで昼めしポイントを見つけて上がろう、ということになった。
「よぉーし!じゃあ、もうひと頑張りだー!」と漕ぐ手に力が入る。 |
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と思ったら枚方パークの観覧車と、枚方大橋が見えてきた。
のりさん:「ゲッ!たいちょー!我々はどうやら物凄い速さで下ってきた模様です!中間地点で昼めしを、と考えておりましたが
ゴールは目の前の橋であります! よって、このまま下り続け、ゴール地点で食事にしましょう!」
隊長:「ラジャー!」
どうやら我々は時速8キロくらいで流れてきたようだ。 あっという間にゴールに着いた。
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枚方大橋のたもとで昼めしにする。
次の瞬間、どしゃ降りになったのだが、
橋の下なので安心して食うことができた。
あっという間に着いたツーリングでしたが、このどしゃ降りを見た我々は
「結果オーライだったね!」と頷くのであった。。。
淀川河川公園にはBBQをしに来ている人達で大賑わいでした。
繁華街の人達は野外で遊ばないと思っていたので、これには驚いた。
意外と”自然に飢えている人”が多いのかもしれないね。
だって、香川県ではそんなに見受けられない情景だよ。
(人口の比率が違うわい!ボケ!byのりさん) |
川っぷちでよく「川で遊ぶな!危険!」といった看板を目にすることがありますが、
その度に私は「過剰な反応(規制)をするなボケ!」と思っていました。 だが、淀川に限っては違いました。
淀川で「川に近づくな、危険!」というのは正論だと思いました。 だって流れ(スピード)がハンパじゃないんですもの!
ライジャケなしで流されたら私でもアウト!と思ったね。 淀川では声を大にして「川は危険」と言うべきだね。ほんとに。
この日、淀川河川公園には警備員が配置されていて「川のそばから上がってくださーい」と声をかけていたが、素直に頷ける警告だった。。。
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____________________田植え編____________________ |
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翌日、我が隊は”田植え”というものに参加し、
我が身を酷使する訓練を行った。
というのも、最近「隊長とバイク部長がたるんでいる!」という
周囲からの厳しいご指摘を受けたからである。
まずは
”働く前なので腹がそんなに減っていないにも関わらずメシを食わされる訓練”
(お酒とか、おいしいごはんは、労働のあとで食べたかったよ!
という苦痛に耐える訓練) |
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続きましては
”機械で出来るものをワザワザ手作業でやらされる訓練”
(ありえへん姿勢で、足腰の苦痛に耐える訓練) |
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最後に
”これも機械で出来ることなのにワザワザ手作業でやらされる訓練”
(このぬかるみに、この姿勢。 足腰の苦痛に耐えるのに加え
女性のおケツに見とれてしまわぬよう煩悩に耐える訓練) |
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←ちょっとでも油断すると、こうなる。
(おでんくんに出てくる”じゃがー”みたいやな)
何が一番しんどいか?って、地元の人達の段取りの悪さです。
田舎時間に体を合わせるのが一番キツかったっす! |
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今回の特殊訓練で、隊長は”堕落した気持ち”を改め、
心のたるみを削ぎ落とすことができた。
(腰まわりのたるみだけは落とせなかったが。。。:泣)
しかしながら、バイク部長は「自分自身、修行が足りない。納得できない!」
というので、彼は秋に行われる”稲刈り特殊訓練”にも志願することになった。
がんばれバイク部長ー!刈り取れ体脂肪〜!(爆)
今回の淀川カヌーツーリングの企画進行を全て行ってくれた
バイク部長のりさん。ご苦労様でした。のりさんの事前調査のおかげで
我々は思いっきり楽しむことができました。
また、タイ料理&メ○ドカフェという上官に対する手厚い歓待をありがとう! |